2009-01-01から1年間の記事一覧

ちょっと値下がりした原油

「1リットル40円を越えた原油価格」の続きです。 2009年8月の貿易統計が公表されました。今回は久しぶりの値下がりです。1リットル40.6円です。40円を越えたままですが、それでも前年同月比55.9%の値下がりです。半値以下なのですからよ…

子ども手当の所得制限

「子ども手当 その3」を書いてから4年半。民主党が政権をとりました。と言っても単独政権ではなく、連立政権です。こども手当に所得制限をかけるかどうか、連立与党内で議論になっているようです。 所得制限をかけるためには、すべての支給対象者の所得を調…

平家の弁明

「金融経済の専門家の意識」にラスカルさんから、「TB」をいただきました。「個人的には、『世界的視野を持ち世界的行動を提案』することよりもまず、国内の失業の痛みをいかに緩和することができるかを考える議論に期待したいと考えている。」というご意…

金融経済の専門家の意識

労務屋さんが紹介されている「金融経済専門家の雇用回復策」を紹介されています。 紹介されているみなさんのご見解を読んで、物悲しい気分になってしまいました。お書きになっている方々が金融の専門家と経済の専門家なのか、金融経済の専門家なのか判然とし…

主権者は男尊女卑?

(9月5日 t値を追加しました。) 衆議院選挙と同時に、最高裁判所裁判官の国民審査が行われました。 結果がとりあえず発表され、9人の裁判官の皆さん全員が審査をパスされました。どなたかが辞めさせられていれば、大ニュースでしょうが、予想通りの結果…

1リットル40円を越えた原油価格

「少しきな臭い原油市場」の続きです。 2009年7月の貿易統計が公表されました。今回も値上がりして、1リットル40円を越えました。それでも前年同月比52.7%の値下がりです。 「原油及び粗油」の輸入価格(1リットルあたり円)」月価格(円)上…

FRBの資金循環正常化政策

前回の続きです。 さて、現在アメリカのFRBは、資産担保証券の大量購入を続けています。資産担保証券の残高は、5,428億ドルもあります。年末までに1兆2,500億ドルに達するまで購入する予定です。現在の総資産は、19,917億ドルから今の水…

「少しきな臭い原油市場」の背景には

(2009年8月12日 修正、追加をしました。)(8月15日にも追加をしました。) 今回の日本の不況は、国内に原因のある普通のものではありません。稀にしかない、しかし、稀には必ず起こる世界の金融の混乱が、世界の実体経済の委縮を招き、それが日…

少しきな臭い原油市場

2009年6月の貿易統計が公表されました。最近「原油が値上がりしたとはいえ」6月は対前年同月比54.555.5%の値下がりです。 「原油及び粗油」の輸入価格(1リットルあたり円)」月価格(円)上昇率(%)2007年1月45.310.02月4…

所得正比例年金+追加年金制度はどうか? その2

「所得正比例年金+追加年金制度はどうか?」で表にした「一人ひとりの年金」の仕組みで、夫婦の年金がどうなるかを考えてみます。 夫婦二人の所得は、どのケースでも同じ200ですが、夫の所得、妻の所得にいろいろな組み合わせがあります。これを比較しま…

所得正比例年金+追加年金制度はどうか?

「3号被保険者制度は不公平か?」で、「働いているときの所得の格差を老後の年金格差に持ち込まないようにするためには、第3号被保険者制度が必要なのです。」と書きました。 これは、次の三つの原則を同時に満たすためです。 第一の原則 所得に応じて費用…

パートの主婦も、働いているものの仲間なら

「専業主婦は、働いているものの仲間なんだろうか?」で書いたように、給料をもらって働いていない主婦も働く者の仲間だと考えるかどうかが、判断の分かれるところかもしれないと思っています。 最初から主婦(主夫)という方はあまり多くないでしょう。もし…

専業主婦は、働いているものの仲間なんだろうか?

3号被保険者制度について、さらに考えてみました。 「3号被保険者制度は不公平か?」で書いたように、この制度が必要になるのは、 ●働いていたときの所得格差より、老後の年金の格差を小さくする。 ○二人合わせた所得が同じであった夫婦、つまり、夫婦二人…

所得代替率は共稼ぎ世帯のほうが低いのか?

これまでは、よく、「専業主婦の世帯の妻は、保険料を払わなくてもいいのに年金がもらえるから、共稼ぎ世帯は損している。」と言われてきました。そうではないことは、「3号被保険者制度は不公平か?」で説明しました。 「共稼ぎ世帯は損だ。」のニューヴァ…

「引退した戦士たちと世代間格差」に思う その2

「「引退した戦士たちと世代間格差」に思う その1」では、カトー氏に対する反対論を書きましたが、カトー氏は、識見のある方で、今回のご意見にも大いに賛成できるところがあります。ただ、ご提案については少し無理があると思われるところがあり、対案を提…

「引退した戦士たちと世代間格差」に思う その1

2009年7月9日の日経新聞、「大機小機」にカトー氏が「引退した戦士たちと世代間格差」という題で年金とデフレについて論じられています。 「本石町日記」さんは、「本日(9日付)の「大機小機」のカトーさんは良かったです。ほぼ100%アグリー。私…

3号被保険者制度は不公平か?

「実際に支払われている老齢年金はどれぐらいの額なのか?」で、実態の話をしましたが、今回は制度論です。制度の中で最も話題になりやすいのが、第3号被保険者制度でしょう。 厚生年金の第3号被保険者制度は、専業主婦が保険料を払わなくても年金を受け取…

社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その47

「社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その46」の続きで、テキストの「3.3.3 モデルの枠組み」と「3.3.4 将来財市場と基本債券」に入ります。 2期間のモデルで説明されています。 仮定1 財の種類に関するもの=条件付き将来財 1 個人…

「年金保険料 免除申請」について

早期リタイア 万歳!というブログで「年金保険料 免除申請」で、こんなことを書かれています。 どう考えてもこんな制度が成り立つ訳無いですよね~?何人がこの制度を利用しているのか公表されていないので分かりませんが、保険料を一銭も払ってない人にたと…

社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その46

「社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その45」の続きです。 3.3 不確実性と資産価格 もし、「個人間の取引を捨象した代表的個人モデルが、多くの個人が資産市場で活発に取引している経済モデルに正確に対応している」(テキスト123ページ)…

「ジョブカット」じゃないでしょうか?

保守親父@労務屋さんが、「雇用・失業対策に近道はない」で、こう書かれています。 景気動向は底を打ったとも言われるわけですが、きょう発表された6月の日銀短観をみても企業はまだ相当の人員過剰感を持っているようです。しばらくはジョブレス・リカバリ…

人口推計 その2

「人口推計 その1」の続きです。 厚生労働省から平成20年の合計特殊出生率が発表されました。 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai08/index.html 1.37です。もう一度、評価をしてみます。 判断の基準は前回と同じ、この二で…

実際に支払われている老齢年金はどれぐらいの額なのか?

「「ホントに年金もらえるの?」について」では、理屈の話をしましたが、今回は実態です。 厚生労働省の平成18年老齢年金受給者実態調査です。サンプル調査で、回収率が低いので、多少の誤差はあるでしょう。 公的年金の受給額(65歳以上70歳未満)(…

原油が値上がりしたとはいえ

「やっぱり原油を買おう。」から、3ヶ月飛ばしてしまいました。 2009年5月の貿易統計が公表されました。5月は対前年同月比54.5%の値下がりです。 30円台に乗せたとはいえ、昨年の半値以下です。 「原油及び粗油」の輸入価格(1リットルあたり…

社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その45

「社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その44」から、大分間が空いてしまいましたが。 今回は、再確認です。消費パターンと利子率の関係です。 (3-14)式は、次の代表的個人の主体均衡条件を示す。 債券の割引価格=第1期の総消費÷第2期の総…

「倫理的なエコノミスト」

ラスカルさんの英語練習「倫理的なエコノミスト」を読んでみました。 改善提案を少し。改悪になっている可能性無きにしも非ずですが。 成長は全てのものであり得るが、唯一のものではない エコノミストは、長いあいだ、成長に対する生まれながらの支持層であ…

ミステリアスな Other

アメリカの資金循環表を読んでいると、興味が尽きません。「3ヶ月後の「あまりにもアニマルなアメリカ商業銀行」」に続いて、今回は Rest of world 直訳すると世界の残り。アメリカ以外の主体であって、アメリカと関係を持っているもので構成される部門です…

3ヶ月後の「あまりにもアニマルなアメリカ商業銀行」

「あまりにもアニマルなアメリカ商業銀行」で書いたアメリカの商業銀行の「アニマル・スピリット」に満ちた「レバレッジ経営」も、1-3月の循環表を見ると、修正されつつあるようです。 投資銀行が商業銀行に転換している影響もありますので、読み方に注意…

「ホントに年金もらえるの?」について

「ホントに年金もらえるの?」で、日経新聞のこういう記事が紹介されています。 1940年、1955年、1970年、1985年生まれと、15年毎の世代別に、支払う保険料総額と受け取る年金の総額が記載されています。 既に年金を受給開始している1940年生まれの人は、平…

一人世帯が増える夕張市

「夕張市 の人口 2009年2月」の続きです。1月飛んでしまいましたので、二月分追加しています。 人口の減少に並行して世帯数も減ってきています。6,200世帯を割り込み6,198世帯になりました。 さて、1年前に比べると人口は424人、世帯数…