2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

市場化テスト その5

「市場化テスト その4」について 今回は「服務」、一般の会社なら勤務でしょうか。 まず、国家公務員の場合。 1 服務の根本基準(国家公務員法第96条第1項) すべて職員は、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当た…

市場化テスト その4

「市場化テスト その3」の続きで、懲戒です。 懲戒 国家公務員に対する懲戒は刑罰(刑事罰)ではありません。 一般論で言えば、刑事罰は、社会一般の公共秩序の維持のために行われ、懲戒は公務員関係の内部の秩序維持のために行われるものです。民間企業の…

市場化テスト その3

「市場化テスト その2」に続く、市場化テスト法案シリーズ第3弾です。前回が採用でしたので、今回は給与、分限(降任・休職・免職、懲戒)です。 給与 国家公務員の給与は、国家公務員法に基本的な原則が書かれ、具体的なことは国家公務員給与法に書かれて…

市場化テスト その2

「市場化テスト その1」の続きです。 まず、採用から。 国家公務員であれば、平等取り扱い原則というものがあります(国家公務員法第27条)。国民を国家公務員法の適用(採用に関する規定も含まれます。)について、人種、信条、性別、社会的身分、門地、…

市場化テスト その1

保守親父@労務屋さんが、市場化テストと労働基本権の関係を論じられています。http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20060221 市場化テストが行われ、公務が民間企業に委託された場合の労働問題、採用から退職、懲戒などの労務管理については、あまり議論になって…

パートタイム労働者の賃金 その11

「パートタイム労働者の賃金 その10」では、所謂「基幹化」に疑問を呈しました。 しかし、パートタイム労働者の賃金制度が現在のままでいいと主張するつもりはありません。 日本では珍しい、職業別労働組合の介護クラフトユニオンが今春闘で初めて、職種別…

進化した毎日新聞

「唐様で売り家と書けばいいのでしょうか?毎日新聞」で、こんなことを書きました。 「毎日新聞の2005年12月5日の社説は、こうです。 「29日の経済財政諮問会議では・・・今後10年間で政府の資産規模を国内総生産比で半減させることが盛り込まれ…

パートタイム労働者の賃金 その10

「パートタイム労働者の賃金 その9」につづいて、基幹労働者なのか、紛らわしい、あるいは境界領域の検討です。いくつかのケースがあります。 アウトソーシング、外注 「パートタイム労働者の賃金 その9」で書いた警備、メインテナンス、社員食堂などの業…

パートタイム労働者の賃金 その9

「パートタイム労働者の賃金 その8」で、列挙した「基幹」でない仕事以外の仕事、つまり基幹的労働というのは、企業の本業部分であり、ある程度以上の熟練、経験、判断能力を要する仕事ということになります。 このような仕事にパートタイム労働者がついた…

パートタイム労働者の賃金 その8

「パートタイム労働者の賃金 その5」で、取り上げたパートタイム労働者の「基幹化」について考えてみます。 この「基幹化」はパートタイム労働者が「基幹労働」を担う「基幹労働者」になりつつあるという主張とともにでてきた議論なのですが、そもそも「基…

パートタイム労働者の賃金 その7

「パートタイム労働者の賃金 その6」について で、「いい調査がでてきてもらいたいものです。」と書いたのですが、別の調査があることが分かりました。 21世紀職業財団の「パートタイム労働者実態調査」です。http://www.jiwe.or.jp/jyoho/chosa/h1709_pa…

パートタイム労働者のフルタイム化

「パートタイム労働者の賃金 その6」についてrascalさんからコメントをいただきました。その中で若年者の側からのパートタイムの問題提起については、未だ完全には考えがまとまっていませんが、少しデータに基づいて。 厚生労働省の雇用動向調査の17年上…

「待ち組」と「賭け組」

「待ち組」と「賭け組」(http://d.hatena.ne.jp/yukihonda/20060203#p1)、この駄洒落精神に富んだ言葉を読んだとき、ふと思ったことがあります。 手元に資料がないので、うろ覚えのところがありますので、ご容赦を。 日本の対英米開戦の経緯です。 日本が…

パートタイム労働者の賃金 その6

「パートタイム労働者の賃金 その5」で紹介した「フルタイム労働者と同じ仕事を、同じ能率で、同じ責任を持って行っているパートタイム労働者には同じ賃金制度を、具体的にはフルタイム労働者の賃金制度を適用せよ」という賃金制度一元化論はうまくいくので…

パートタイム労働者の賃金 その5

「パートタイム労働者の賃金 その4」に、rascalさんからコメントをいただきましたので、お返事を。うまくrascalさんの問題意識とあうかどうか自信がないのですが。 基本に返って、パートタイム労働者の賃金の何が問題なのでしょうか? 基本は、パートタイム…

介護と女性の仕事 その2

「介護と女性の仕事 その1」では、中年以降の女性が、大勢介護をされていると言うことを示しました。一口に介護といっても様々なレベルがあり、必ずしも仕事に差し支えると限ったものではありません。介護をすると仕事を辞めなければならないと決まってはい…

介護と女性の仕事 その1

「女性の結婚と仕事」、「女性の出産と仕事」に続く、女性の仕事シリーズ第三弾です。 結婚、出産、育児は有名なM字カーブの最初の低下の原因です。「二つ目の下落の原因の一つは介護ではなかろうか?」というのが今回のテーマです。 厚生労働省の「平成1…

輸入超過スタート

「貿易収支の黒字9兆円を割る」で2005年の貿易収支の黒字が9兆円を割ったことをお知らせしました。 2006年1月上中旬の貿易収支が発表されました。http://www.customs.go.jp/toukei/latest/200601b.htm 6,741億77百万円の赤字です。200…

日本人人口9月1日も減少

9月1日人口は8月1日より減ってしまいました。 http://www.stat.go.jp/data/jinsui/tsuki/index.htm 3ヶ月連続で、1万人以上の自然増なのですが・・・・。 日本人人口(千人、自然増は人)年月(1日)計男女自然増200010125,38761,3…

「フルタイム労働者」の勧め

フルタイム労働者になることを勧めるのではありません。パートタイム労働者に対する言葉としてフルタイム労働者という言葉を使おうという提案です。 毎月勤労統計の17年度速報が発表されました。 http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/17/1…

パートタイム労働者の賃金 その4

「パートタイム労働者の賃金」に、労務屋@保守親父さんから、コメントをいただきましたので、お返事を差し上げます。 二つの論点があります。 1 最低賃金による賃金平準化 労務屋@保守親父さんのご主張の通り、最低賃金に賃金平準化の効果はあると思いま…

労働・社会統計の入り口

厚生労働統計統計一覧 http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/index.html 厚生労働省の統計調査、業務統計への入り口です。 調査内容、調査対象、調査周期、公表予定、実施担当部局、集計結果表等へのリンクがあります。調査名がわからないが、分野はわかって…

リフレ政策の検討 その7

「リフレ政策の検討 その6」にrascalさんから、コメントをいただきましたので、とりあえずのお返事を。 実は、最初に書いて置いたように私は自分がリフレ政策を十分理解できているとは思わないので、「総需要の喚起につながるかどうかわからない」というの…

パートタイム労働者の賃金 その3

「パートタイム労働者の賃金」にfhvbwxさんからコメントとご質問をいただきましたので、お返事します。 まず、なぜ、女性労働者に限ったのかというご質問です。 男性パートタイム労働者には、異質な二つの大グループが存在します。若年のパートタイム労働者…