2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

労働投入は、あまり変わっていない

「本当に人手不足?」に関連して、労働投入の変化を考えてみたい。毎月勤労統計から月平均の総実労働時間と常用労働者数をとり、二つをかけて月当たりの労働投入量を計算してみる。 労働投入年総実労働時間常用労働者数労働投入1997年157.641,3…

本当に人手不足?

「男性の就業率」の続きで、2014年5月版です。数字は次の通りです。 5月の男性の年齢階級別就業率(%)年齢1997年2008年2014年97年との差08年との差15~24歳47.744.141.1△6.6△3.025~34歳94.491.0…

人手不足の悲鳴など気にするな

「飲食店の変」で書き忘れたことがあるので、一言。 日本の若者の数は減っていく。彼らに若いときに、将来につながる十分な職業経験を積んでもらうことは、本人たちにとっても、日本の社会にとっても、経済にとっても大事なことである。 ファーストフード店…

飲食店の変

男性フルタイム労働者について考えたい。男性フルタイム労働者が増えている産業がないわけではない。 その一つが「飲食店」である。 飲食店全体では、常用労働者数は302万人で、産業計の4,661万人の6~7%を占めており、無視できるものではない。…

減っている男性フルタイム労働者

「雇用と賃金を考える(2014年4月・常用労働者)」で、毎月勤労統計の常用労働者の増加率を示したのですが、今日は人数を示します。今回は男女別も見ました。 常用労働者の増加(万人)男女全体フルタイムパートタイム男女計62 1843うち男10△716…

法学と経済学の発想の差

大内伸也教授の『解雇改革』を読んでいる。 よく整理された内容で、私のような法律の門外漢にもわかりやすく書かれている。解雇規制の歴史と現状、さまざまな解雇規制、経済学の立場からの評価、各国の法制などの説明は明晰であるとおもう。私にはアメリカの…

雇用と賃金を考える(2014年4月・常用労働者)

毎月勤労統計の2014年4月確報が発表されました。 フルタイムとパートタイムの雇用の動きが、5人以上事業所と、このうち30人以上の事業所で微妙に異なっています。総じて30人以上の事業所での雇用が相対的に低調です。 常用雇用の増加率(%)規模全体フ…

少産化は止まったのか、反転するのか?

「晩産化と少子化」で、次のように書きました。 その意味で私が注目しているのは昭和55年生まれ、30歳の女性です。0.65人生んでいます。5年年上の昭和50年生まれの女性は30歳で0.68人、35歳で1.14人産んでいました。昭和55年生まれ…

銀座は銀貨を作る組織

金子良事さんが、「『日本の賃金を歴史から考える』への質疑応答 その1 」で次のように書かれています。(このエントリーは力作です。) 江戸時代は金もありましたが、銀も大きいですからね。たとえば、路銀という古い言葉がありますが、これは今でいう旅費…

男性学卒者は保護されるべきではないか

「若者が働いている割合」と同じ総務省の労働力調査から。 4月は学校卒業者が労働市場に登場する時期です。労働力調査には完全失業者の中に「学卒未就職」というカテゴリーがあります。「学校を卒業して仕事に就くために,新たに仕事を探し始めた者」と定義…

男性の正規割合

雇用の質についてデータを見てみましょう。総務省統計局の労働力調査に、「役員を除く雇用者」のうち「正規の職員・従業員」の割合が示されています。 男性雇用者の年齢階級別正規割合(%)年齢2014年4月2013年4月差15から24歳58.356.…

男性の就業率

「就業率」の続きで男性の就業率を年齢別に見よう。 男性の年齢階級別就業率(%)年齢2008年2013年差15から24歳41.038.8△2.225~34歳90.689.3△1.235~44歳93.892.8△1.045~54歳93.492.4△…

就業率

ラスカルさんが、「真の失業率」で次のように書かれている。 雇用の改善は引き続き堅調であるが、労働市場のタイト化による給与の上昇局面はなかなか現れない。局面変化の兆しが感じられないことから、現下の雇用情勢が完全雇用に近づいてるという見方には、…