2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「国の実質的な借金は減っている?」について

「国の実質的な借金は減っている?」は、非常に面白い考察であるが、いくつか同意できない点がある。私の誤解かもしれないので、コメント欄への書き込みとダブルところがあるが、私の考えを述べ、批判を仰ぎたい。 取引の流れとそれに伴う貸借対照表の変化を…

来春の賃上げを考える その6

「来春の賃上げを考える その5」に少しだけ補足をしておきたい。 雇用、平均賃金と賃金収入、生活水準、消費の関係である。 今、賃金が40万円と60万円の労働者がいるとする。平均賃金は50万円、賃金収入の和は100万円である。消費の総額に影響するのは賃金…

来春の賃上げを考える その5

「来春の賃上げを考える その4」で予告した通り、2013年第二四半期の状況を検討します。 賃金、雇用、賃金収入の状況(対前年同期比%)項目フルタイム労働者パートタイム労働者合計常用雇用0.02.70.7現金給与総額0.90.10.3所定内給与0…

来春の賃上げを考える その4

「来春の賃上げを考える その3」に続いて、5年後の2013年4-6月期までにどこまで回復したかを見てみます。 下の表を見る限り、雇用は回復し、賃金はまだ回復していません。問題は賃金だということになりそうですが、果たしてそうでしょうか? 常用労働者計…

来春の賃上げを考える その3

今回は、「来春の賃上げを考える その2」で予告した通り、2008年第二四半期の状況を検討します。 賃金、雇用、賃金収入の状況(対前年同期比%)項目フルタイム労働者パートタイム労働者合計常用雇用2.23.62.5現金給与総額0.30.40.0所定…

来春の賃上げを考える その2

「来春の賃上げを考える その1」の続きです。 6年後の2008年4-6月期までにどのような変化があったかを見てみます。この時期の回復が、なぜ「実感なき回復」と呼ばれていたのでしょうか? 下の表を見る限り、ほとんどの項目は改善しています。問題があるのは…

来春の賃上げを考える その1

来春の賃上げについて、考えてみたい。 迂遠であるが、小泉政権時代の実感なき成長の話から始めたい。 スタートラインとして、2002年の4-6月期の状況を、厚生労働省の毎月勤労統計で確認しよう。 賃金、雇用、賃金収入の状況(対前年同期比%)項目フルタイ…