「
来春の賃上げを考える その4」で予告した通り、2013年第二四半期の状況を検討します。
賃金、雇用、賃金収入の状況(対前年同期比%)項目 | フルタイム労働者 | パートタイム労働者 | 合計 |
---|
常用雇用 | 0.0 | 2.7 | 0.7 |
現金給与総額 | 0.9 | 0.1 | 0.3 |
所定内給与 | 0.1 | -0.1 | -0.4 |
所定内労働時間 | - | -1.0 | - |
1時間当たり所定内給与 | - | 0.9 | - |
賃金収入 | 0.9 | 2.8 | 1.0 |
フルタイム労働の常用雇用が横ばいですが、減ってはいません。フルタイムの現金給与総額も増えていますし、所定内給与もわずかですが増えています。また、賃金収入も増加しています。パートタイム労働者の雇用も増えていますし、1時間当たり所定内給与も増えています。
平均すれば所定内給与は微減ですが、これはパートタイム労働の増加率がフルタイム労働の増加率を上回っていたためです。
前回の説明と合わせて言えば、フルタイム雇用も賃金も
リーマンショック前に回復していないが、賃金は増え始めている。したがって、課題はフルタイム雇用を増やすことです。ここさえ突破できれば、2008年第二四半期ぐらいまで雇用や賃金を回復し、
リーマンショックにより中断された回復経路をたどる可能性が高くなります。
この課題は残っているものの
リーマンショック以後では賃上げの条件のもっとも良い環境にあります。ベアを獲得し、賃金収入を増やし、消費を増やし、雇用を増やすいい機会だと思います。
人気blogランキングでは「社会科学」の31位でした。今日も↓クリックをお願いします。
人気blogランキング