「
来春の賃上げを考える その3」に続いて、5年後の2013年4-6月期までにどこまで回復したかを見てみます。
下の表を見る限り、雇用は回復し、賃金はまだ回復していません。問題は賃金だということになりそうですが、果たしてそうでしょうか?
常用労働者計(2010年=100) | 2008年Ⅱ四半期 | 2013年Ⅱ四半期 | 差 |
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常用雇用 | 98.8 | 102.2 | 3.4 |
現金給与総額 | 107.2 | 102.7 | △4.5 |
所定内給与 | 102.0 | 99.2 | △2.8 |
賃金収入 | 105.9 | 105.0 | △0.9 |
注意が必要です。この間やったのと同じように常用労働者をフルタイム労働者パートタイム労働者に分けてみることにしましょう。
フルタイム労働者(2010年=100) | 2008年Ⅱ四半期 | 2013年Ⅱ四半期 | 差 |
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常用雇用 | 101.1 | 100.5 | △0.6 |
現金給与総額 | 106.0 | 104.2 | △1.8 |
所定内給与 | 100.8 | 100.1 | △0.7 |
賃金収入 | 107.1 | 104.7 | △2.4 |
フルタイム労働者に関する限り、雇用も賃金も、したがって、賃金収入もまだ元の水準に回復していません。
パートタイム労働者(2010年=100) | 2008年Ⅱ四半期 | 2013年Ⅱ四半期 | 差 |
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常用雇用 | 93.2 | 106.5 | 13.3 |
現金給与総額 | 100.1 | 101.5 | 1.4 |
所定内給与 | 100.3 | 101.8 | 1.5 |
所定内労働時間 | 101.8 | 100.5 | △1.3 |
1時間当たり所定内給与 | 98.5 | 101.3 | 2.8 |
賃金収入 | 93.2 | 108.1 | 14.9 |
パートタイム労働者の雇用は大幅に上回り、1時間当たり所定内給与も上回っています。
問題なのはフルタイム労働者の雇用、賃金です。特に雇用はわずかですがまだ回復していないことが問題だと考えています。理由は次回説明します。
今回は、
リーマンショック前の2008年第二四半期からリマンショックを経て落ち込んだ
労働市場が5年たった2013年第二四半期にどこまで回復したのかを検討しました。次回は2013年の短期的な動きを見ようと思います。
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