2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その38

「社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その37」の続きです。 第2章の解説の最後として、今回は重複世代モデルの性質を、おさらいしておこうと思います。一定に留まるバブルの意義を再確認することが目的です。また、利子が付かず償還もされない政…

3月は原油価格高止まり

「2月は原油値下がり」 で、「前年の2月に比べれば48.7%の値上がりですから、厳しい事態であることに変わりはありませんが、円高もあり、どんどん値上がりするという状況ではありません。」と書きました。 2008年3月の貿易統計から「原油及び粗…

社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その37

「社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その36」で導いた位相図から得られるこの二つの定常状態の比較をしてみます。 (赤字は指数です。) 資本と政府債券の価格であるバブルについては既に示しました。 S点の資本kは、黄金律の水準でα1/(1-…

社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その36

「社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その35」に引き続いて、「2.4.8 バブルの経路」の説明を続けます。 前回も書きましたが、位相図2.12を導き出すのが目標です。このためには、バブルが一定に留まるΔP=0線と一人当たり実物資本が一定と…

社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その35

今回と次回は、「社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その34」に引き続いて、「2.4.8 バブルの経路」の説明です。 (赤字は指数です。) (2008年4月21日、大幅に改定しました。) 図2.12に、位相図がありますが、これを導き出します。…

社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その34

「社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その33」で示した「簡単な世代重複モデル」を前提にすれば、競争市場のメカニズムで効率的な資源配分を達成できるとは限らず、過剰な資本の蓄積が行われるおそれがありました。どのようなシステムを外部から与…

社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その33

「社会人のための『新しいマクロ経済学』解説 その32」の続きです。 (注)赤字は指数です。 今回は「2.4.2 世代重複モデル(overlapping generations model:OLG model):成長しないバブル」から始めます。 利他的な関係で各世代が結びついているこ…

何月生まれが一番多い?

「生年月日が同じ人は、何人いるの?」にシーラカンスさんからこういうコメントをもらいました。 そういえば子供を保育所に入れてみたところ、同じクラスで見渡すと年度始めに産んでいる人が割合多かったので、「ひょっとして誕生月によって結構バラつきがあ…