雇用の質についてデータを見てみましょう。
総務省統計局の
労働力調査に、「役員を除く雇用者」のうち「正規の職員・従業員」の割合が示されています。
男性雇用者の年齢階級別正規割合(%)年齢 | 2014年4月 | 2013年4月 | 差 |
---|
15から24歳 | 58.3 | 56.1 | 2.2 |
25~34歳 | 84.3 | 84.5 | △0.2 |
35~44歳 | 90.3 | 90.6 | △1.3 |
45~54歳 | 91.1 | 91.9 | △0.8 |
55~59歳 | 87.7 | 88.1 | △0.4 |
60~64歳 | 44.9 | 45.6 | △0.7 |
ほとんどの年齢階級で正規割合は、なお高まり続けています。雇用の質が高まったとは言えません。救いはほとんどの学卒者が含まれる15歳から24歳層で正規割合が上がったことです。今年の卒業生の就職が好調だったことを反映しているのかもしれません。しかし、その上の25歳から34歳層では、低下が続いています。この奏は
結婚適齢期なので、ここで雇用が安定しないと将来人口が回復しません。9割ぐらいまでにはなる必要があると感じています
「
男性の就業率」で書いた「若年男性がしっかりとした仕事につかないと、独身女性から相手にしてもらえず、結婚できません。当然、子供は生まれず、20年ぐらい先の若年労働者の不足、出産可能な女性の減少につながります。目先の人手不足はぐっと我慢して、長期的展望で現在の男性雇用の確保を進めるべきでしょう。」の背景です。
不安定な雇用でも、若年男性が安い賃金でいくらでも集まる社会に将来性があるとは思えません。そんな企業が現状維持できるようにする政策など有害無益です。
人気blogランキングでは「社会科学」の16位でした。今日も↓クリックをお願いします。
人気blogランキング