社会

運用でいいのか?

毎日新聞のこの社説に強い違和感を感じました。 社説:国の出先改革 法案提出の約束を守れ 毎日新聞 2012年08月02日 02時33分 国の出先機関の地方への移譲の行方が極めて危うくなっている。野田佳彦首相は今年1月の施政方針演説で今国会に関連法案を「提出い…

「言論の自由」について

「言論の自由」を読んで、 「やらせ」ってなんだろうと思いました。 悪い意味での「やらせ」というのは、 1 テレビ番組の制作会社が(テレビ局の黙認のもとに、あるいは示唆を受けて) 2 視聴者には利害関係のない素人だと思わせておいて、実は、金で雇っ…

「増税する前に無駄を省け」という前に考えておくべきこと

「「国債金利について」について」で書いたように、国債金利の上昇を私は恐れています。国債金利の支払いは無駄の中の無駄でしょう。 増税する前に無駄を省けと主張される方がいます。気持ちはわからないでもないですが、危険な考え方です。 無駄を省くのに…

革命家系の国家指導者の儒教的に正しい死に方

金正日氏の死について次のような報道がなされています。 【平壌=共同】朝鮮中央通信が19日正午すぎに速報で伝えた金正日総書記の死亡の知らせは次の通り。 朝鮮労働党総書記で朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長、朝鮮人民軍最高司令官である偉大な領…

「国債金利について」について

厭債害債さんが、「国債金利について」で、こんなことを書かれています。( )内は平家が補いました。 そしてその(国債への)特需がいつまでも続かないことも明らかである以上、早い段階で(国債の)「供給サイド」を絞る手立てを考えるのは当然ともいえま…

人口推計 その2

「人口推計 その1」の続きです。 厚生労働省から平成20年の合計特殊出生率が発表されました。 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai08/index.html 1.37です。もう一度、評価をしてみます。 判断の基準は前回と同じ、この二で…

厚生労働省 21世紀成年者縦断調査

「これは、ちょっと」で「この調査(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/judan/seinen09/index.html)、実はもっと内容が豊富なんだなぁ。マスコミは取り上げないけど。65年前に非正規労働者だった若者がどれだけ正規労働者になっているか、『などなど…

たとえ常識でも統計は必要

すなふきんさんが、 「結婚適齢期の男性で2007年までの5年間に結婚した非正規社員の割合は、正規社員の半分にすぎず、出産した女性の割合も非正規と正規社員では2倍近い差のあることが11日、厚生労働省が公表した「21世紀成年者縦断調査」で分かった。 「派…

「国民年金保険料納付率、さらに低下」について

「国民年金保険料納付率、さらに低下」でが、nobuQさんが、こう書かれています。 「そして2007年度の納付率は63.4%。 この数字をどう見るかが重要だと思うが、 企業に勤めている人(正社員、経営者)はほぼ100%の人が「国民年金+厚生年金」に…

労働時間と賃金と健康問題とをそれぞれ切り離していいのかなぁ

hamachannさんが、「丸尾拓養氏のマクド判決批評」(http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_45be.html)というエントリーを書かれています。一部引用します。 日経BIZPLUSに連載されている丸尾拓養氏の「法的視点から考える人事の現場の問…

「犯罪の9割は失業率で説明がつく」のではないと思います。

久留米大学の松尾先生が「犯罪の9割は失業率で説明がつく」というエッセイを書かれています。 この中で出てくる推計の問題点については、ドクター矢野が「線形回帰モデルの古典的仮定」で指摘をされ、松尾先生も同意されているので、関心のある方はご参照く…

医療従事者睡眠不足の「見える化」

こんなことをしたらどうでしょう。医療従事者はみなバッチをつける。 過去24時間、全然寝ていない場合・・・黒地に白でゼロ 過去24時間に2時間未満なら・・・・・・・赤地に白で2 過去24時間異4時間未満なら・・・・・・・黄地に白で4 夜勤後連続勤務…

新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その10

「新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その9」の続きで、これが最後の原則です。 10 みんなのために積極的に行動するヨーロッパ ヨーロッパは、何も規制がないか、殆ど規制がない単一市場に自らを限定して受け身でいるのがいいと主張する…

新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その0

「新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その9」の続きですが、ちょっと遡ってっこの決議の前文を訳しました。この前文があった方が10原則がわかりやすいようです。 新しいソーシャルヨーロッパ みんなの未来の10原則 ヨーロッパの社会正…

新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その9

「新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その8」の続きです。 9 持続可能な社会 気候変動への取り組み よい気候とエネルギー政策の必要性を疑う人は殆どいない。しかし、今でもそれは余計な費用だと考えている人が大勢いる。 われわれ、ヨーロ…

新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その8

「新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その7」の続きです。 8 多様性と統合をわれわれの強みに 外国人嫌いと少数派や移民に関連する憎しみから政治的な利益を得ようとするものがいる。 われわれ、ヨーロッパ社会党は、この大会の宣言に述べ…

新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その7

「新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その6」の続きです。 7 社会対話 これなしには何もできない 労働者の組織の時代は終わったと言う人がいる。 我々、ヨーロッパ社会党は、選択をした。労働は人生と社会の計り知れない価値を持つ部分だか…

新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その6

「新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その5」の続きです。今回は男女同権です。 6 男女同権 男女同権は十分進んだし、もうこれ以上のことは必要ないと言い立てる人がいる。 我々、ヨーロッパ社会党は、選択をした。進歩があったとはいえ、…

新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その5

「新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その4」の続きです。 5 誰でも利用できる子育て支援 子供の世話なんて私的なことで、それ以上のものじゃないと言う人がいる。 我々、ヨーロッパ社会党は、選択をした。ヨーロッパの国は子育て支援を望…

hamachan暴走、平家困惑

「日本には職種別の賃金はないのか?」に、hamachan さんからTB、「日本には職種別の賃金はないのか?」をいただいたのは嬉しいのですが、これは・・・・・・。 「これは、日本の社会政策学なり、労働問題研究の偏向であるといわれれば、その通りとも言え…

日本には職種別の賃金はないのか?

「危険ではないか?」に続いて、hamachanさんにエントリー(http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_99cb.html)に、関連して。 hamachanさんは、こう書かれています。 はっきり言って、(1)日本には職種なんてモノ自体がほとんどないの…

危険ではないか?

hamachanさんが、地域別最低賃金を、生活保護に関連させるという提案に賛意を表されています(http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_99cb.html)。メイクワークペイという観点からです。 完全に連動させるという案ではありません。最低賃…

労働・社会統計の入り口

厚生労働統計統計一覧 http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/index.html 厚生労働省の統計調査、業務統計への入り口です。 調査内容、調査対象、調査周期、公表予定、実施担当部局、集計結果表等へのリンクがあります。調査名がわからないが、分野はわかって…

基礎年金と国民年金 その5

「基礎年金と国民年金 その4」で、交付国債を利用して必要な積立金を一挙に積み立て、消費税を一時的に引き上げてその国債を徐々に償還するという案を説明しました。 そんな複雑な仕組みを作らなくても、同じように消費税を一時的に引き上げて、徐々に積み…

基礎年金と国民年金 その4

「基礎年金と国民年金 その3」に引き続いて「基礎年金と国民年金 その2」で出した問題への答えです。今日は、第二番目の問題、「どうやって積立金を増やせばいいのか?」に取り組みます。少しだけ技術的な言葉がでてきますが、我慢してください。 「基礎年…

基礎年金と国民年金 その3

今日は、「基礎年金と国民年金 その2」で出した問題、「月額保険料を最高でも1万5千円に抑えるためにはいくら積立金が必要なのか?」に答えたいと思います。もう一つの問題、「どうやって積立金を増やせばいいのか?」は次回に回します。 答えは「200…

基礎年金と国民年金 その2

今日は、「基礎年金と国民年金」で出した「月額保険料を1万5千円に抑え、しかも将来の年金支払いを確実なものにするにはどうすればいいか?」という問題に対する答えです。 前置きとして、厚生労働省が発表している基礎年金の財政見通しを見ておきましょう…

基礎年金と国民年金

国民年金の未払い解消が叫ばれています。 「年金保険料の未払い→老後は無年金(正確ではありませんが)→生活困窮→生活保護受給→国民の税負担増加」となると、まじめに保険料を払った方が馬鹿だったということになりかねません。 「加入すれば(これも正確で…

国勢調査

国勢調査が苦戦したようです。 私は、統計に関心がありますので、国勢調査の価値は理解できます。 国勢調査の価値は、econ-econome さんが丁寧に説明されています。 http://ameblo.jp/econ-econome/entry-10004894402.html でも、あまりそういうものに関心の…