危険ではないか?

hamachanさんが、地域別最低賃金を、生活保護に関連させるという提案に賛意を表されています(http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_99cb.html)。メイクワークペイという観点からです。

完全に連動させるという案ではありません。最低賃金の決定要素の一つの要素を考える際に生活保護の水準も考慮しろと言う案です。それにしても、地域別最低賃金の引き上げを図っていることは確かでしょう。

こういう提案をされる方々の善意は疑いません。しかし、こういう危険はないのでしょうか?

生活保護の水準のを考慮した地域別最低賃金の決定=地域別最低賃金水準の引き上げ→違反摘発→中小零細企業を中心とした地域別最低賃金が高すぎるという主張の高まり→生活保護の水準が高すぎるという世論の形成→生活保護水準の切り下げ(働く能力のない人も対象にしての引き下げです)→地域別最低賃金の引き下げ

結局、ある程度時間が経つと、地域別最低賃金の水準はあまり上がらず、生活保護が現在の地域別最低賃金の水準に鞘寄せされるという結果にならないでしょうか?

それでもメイクワークペイにはなるかもしれませんが、セイフティーネットの目が粗くなってしまうおそれを感じます。

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