パートタイム労働者の賃金 その11
「パートタイム労働者の賃金 その10」では、所謂「基幹化」に疑問を呈しました。
しかし、パートタイム労働者の賃金制度が現在のままでいいと主張するつもりはありません。
日本では珍しい、職業別労働組合の介護クラフトユニオンが今春闘で初めて、職種別の賃金要求をすることを決めました。企業の枠を超えた集団交渉もやろうとしています。
http://www.nccu.gr.jp/info/060217.html
このユニオンは、ヘルパーの雇用管理の改善のための提言も行っています。
http://www.rengo-soken.or.jp/houkoku/kenkyu/2005kaigo/kaigo_teigen.htm
ヘルパーにはパートタイム労働者が高い割合でいます。
このような条件で、このユニオンは「仕事の難易度やヘルパーの職業能力、実績に対応した雇用管理上の配置や賃金等の処遇制度の整備」を提言しています。
正社員がいるとは限らないない職場で、つまり正社員と同じ仕事、同じ責任のパートタイム労働者という実態がそもそもないという職場では、正社員との均衡でもなく、パートタイム労働者は一律の時給という扱いでもない賃金、処遇制度が必要です。この提言が完全なものだとは思いませんが、パートタイム労働者の賃金をどう考えるかという問題に一つの回答を出しているのではいかと思います。
私は、労働組合が、このような試みをしていくことを、高く評価しています。
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