パートタイム労働者の賃金 その7
「パートタイム労働者の賃金 その6」について
で、「いい調査がでてきてもらいたいものです。」と書いたのですが、別の調査があることが分かりました。
21世紀職業財団の「パートタイム労働者実態調査」です。http://www.jiwe.or.jp/jyoho/chosa/h1709_parttime/index.html
この調査のいいところは、事業所側からとパートタイム労働者側から同じような質問をしていることです。
図表4,第7表から「職務が正社員とほとんど同じ労働者」の割合を試算してみます。事業所毎にパートタイム労働者の数が同じだと仮定します。実際には違うので、正確ではありません。所詮、試算にすぎないものです。
ここのようなパートタイム労働者の割合は、事業所側からみて17%となります。
一方、図表20,第57表によれば、パートタイム労働者自身は、49.8%が「職務が同じ正社員がいる」と答えています。
かなり差があります。この評価はなかなか難しいことが分かります。
なお、図表21、第58表によると、「職務が同じ正社員がいる」と答えたパートタイム労働者の賃金表かはこうです。
低いと感じたことがあり納得できない。・・・・26.8%
低いと感じたことはあるが納得できる。・・・・41.1%
低いと感じたことはない。・・・・・・・・・・・・・・・16.6%
分からない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13.0%
また、職務が同じ正社員と比較して納得できる賃金水準を聞くと、答えはこうです。(図表24,第61表)
同じ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13.0%
9割程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14.6%
8割程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32.6%
7割程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15.5%
6割程度でもよい・・・・・・・・・・・・・5.0%
無回答・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19.3%
この調査で職務が同じとは、「通常従事する業務内容だけではなく、作業レベル(難易度)、求められる能力、責任や権限の範囲も含む」とされています。
すると差は労働時間の短さ、弾力性ぐらいではないかと思います。そのプレミアムをどう評価するかが、この答えに表れていると考えていいのでしょう。
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