若者

例外的「雇い負け」対策

「雇い負け」で、「対策を講じるべきなのはその企業であり、国ではありません。」と書きましたが、一つ例外があります。 付加価値の生産性もそれなりにあり、労働者もきちんと処遇しているが、知名度が低い、あるいは、広告などを出す余裕がないため企業の情…

雇い負け

経団連調べの初任給です。大手企業が中心といえるでしょう。http://www.keidanren.or.jp/policy/2015/090.pdf 図表3-2で大学卒業者の初任給を見ると、211,562円で「初任給の上昇」の大企業よりやや高めです。上昇率は0.97%で、こちらもやや高…

初任給の上昇

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、2015年の大学卒業者の初任給は前年に比べ上昇しています。http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/15/02.html この調査で、初任給といっているのは募集賃金ではありません。「通常の勤務…

消えた「厳選採用」

近頃、とんと「厳選採用」という言葉を聞きません。昨年の学卒採用の報道では、まだ、「厳選採用」という言葉が使われていたはずだが。と思って確認してみました。 日経新聞の電子版で「厳選採用」を検索してみると、最後の記事がこれ。2014年5月16日…

非正規労働者の育成

日本経済新聞が12月17日の社説、「政府の役割は賃上げできる環境づくりだ」で次のように主張しています。 非正規で働く人の賃金増も課題だ。本人が技能を高め、生産性を上げることが前提になる。職業訓練の充実など能力開発支援はますます大事だ。正社員、…

日本人の出生

厚生労働省が、人口統計を発表しました。 下の表は日本人の出生を示しています。 日本人の出生(人、%)月2013年2014年増加数増加率1月82,17379,840△2,333△2.82月77,02773,977△3,050△4.03月82,53…

若い正社員の育成

「若い正社員の採用基準」で書いたように、若者を正社員として採用する野であれば、新規学卒でも中途採用でも採用基準に大きな差はないとすると、採用した後の育成の方針には差があるのでしょうか。 若年者雇用実態調査では、この点も調べています。 新規学…

若い正社員の採用基準

旧聞に属しますが、厚生労働省が平成25年若年者雇用実態調査の結果を発表しています。http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/4-21c-jyakunenkoyou-h25_gaikyou.pdf 今回の調査には、新しい項目があります。 若年の正社員の採用選考に当たり重視した点です。…

男性学卒者は保護されるべきではないか

「若者が働いている割合」と同じ総務省の労働力調査から。 4月は学校卒業者が労働市場に登場する時期です。労働力調査には完全失業者の中に「学卒未就職」というカテゴリーがあります。「学校を卒業して仕事に就くために,新たに仕事を探し始めた者」と定義…

若い非正規労働者への依存ができなくなる理由

「低賃金ビジネスモデルからの転換の動き」に、少し補足したいと思います。外食産業や小売店などの一部には、若い人を非正規労働者として雇うこと、大量出店を続けることをビジネスモデルとする会社があります。 好況になると、若い人たちが正規の仕事に就く…

キャリアマトリックス

なくなるかもしれないので、キャリアマトリックスを見てみた。 http://cmx.vrsys.net/TOP/ 生徒、学生、先生、若者などが、無料で使える、パソコンを使えればどこでも使える、こういうシステムでこれよりいいものがどこかにあるのだろうか?いくつか職業の説…

正規、非正規

「日本で広く行われてきた新卒一括採用という労働者の採用方式には、それと裏腹の関係で、一度大学を卒業した者は、翌年度の卒業予定者を対象とした採用の枠組みに応募することができないという慣行が付随している。平成18年版の国民生活白書によれば、若年…

若者の就職-20年3月卒 その1

「若者の就職-19年3月卒 その7」で、19年3月卒業の学生、生徒の19年度末での就職状況を、書きました。 今度は20年3月卒業予定者の状況です。高校生が9月末、それ以外は10月1日の状況です。 データはここです。 大学生など、http://www.mhlw…

若者の就職-19年3月卒 その7

今度は19年3月卒業予定者の、高校生は3月末、それ以外は4月1日の状況です。 データはここです。 大学生など、http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/05/h0515-2.html 高校生http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/05/h0515-1.html こんな結果でした。 就職希…

若者の就職-19年3月卒 その6

「若者の就職-19年3月卒 その5」の続きです。 今度は19年3月卒業予定者の、高校生は1月末、それ以外は2月1日の状況です。 データはここです。 大学生など、http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/03/h0313-2.html 高校生http://www.mhlw.go.jp/houdo…

若者の就職-19年3月卒 その5

「若者の就職-19年3月卒 その2-」の続きです。 今度は19年3月卒業予定者の、高校生は11月末、それ以外は12月1日の状況です。 データはここです。 大学生など、http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/01/h0112-3.html 高校生http://www.mhlw.go.jp…

若者の就職-19年3月卒 その4

「若者の就職-19年3月卒 その3」で書いたように、日本全体では高校生に対する求人が求職を上回っています。ですから、もし卒業する学校から遠く離れたところに就職する気になれば、就職の口がないわけではありません。「若者の就職-19年3月卒 その…

若者の就職-19年3月卒 その3

「若者の就職-19年3月卒 その2-」で予告した高校生の地域別の事情の検討です。 まず、データから。 地域別に見た高校生の就職事情 1 (万人、倍)地域求人求職求人倍率求人超過全国284,959197,5191.4487,440北海道5,876…

若者の就職-19年3月卒 その2-

「若者の就職-18年3月卒最終-」で、18年3月卒業の学生、生徒の18年度末での就職状況を、書きました。 今度は19年3月卒業予定者の状況です。高校生が9月末、それ以外は10月1日の状況です。 データはここです。 大学生など、http://www.mhlw.…

地方公共団体間の若者獲得競争

「地方の若者の職場 その2」で、「若者の争奪戦では、もう勝負がついています。再チャレンジを試みても体力を消耗するだけです。」と書きました。このときは現在の地方財政システムを前提に考えていました。 最近、地方公共団体に国の財政から必要最小限(…

地方の若者の職場 その2

「地方の若者の職場 その1」に、hamachanさん、rascalさんを始め皆さんから多数のコメントを頂きました。そのお返事を兼ねて前回の続きです。 hamachanさんが指摘されているように、企業が地方へ進出する可能性は確実とはいえません。かと言って、地方の若…

この比較はやや疑問

田中秀臣先生が、こんな風にジョブカフェと大学の就職率の比較をされています。(http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20060919) 「群馬(のジョブカフェ)ではどういう基準からか不明だが」と制約は意識されているのですが「来所者47000人超に対し…

障害を持つ中学生、高校生の皆さん、先生を目指しませんか?

障害を持つ中学生、高校生の皆さん、雇用率制度を知っていますか?企業や公共団体はある率で雇うように義務づけられています。 教育委員会、小中学校、高校も例外ではありません。2%まで雇い入れるようにしなければならないのです。そして、教員免許を持つ…

地方の若者の職場 その1

「若者の就職 平成19年3月卒 その1」に、namiさんからコメントを、そのコメントに対する回答をhamachanからいただきました。 まあ、責任があるのかどうか分かりませんが、私も答えを。 特別有利な条件を持っているところ、例えば京都などを除き、普通の…

治にいて乱を忘れるな

「若者の就職 平成19年年3月卒 その1」にシーラカンスさんからコメントをいただきました。 「労働力の超・売り手市場が到来する?」でのシーラカンスさんのだんな様の予想の方向に世の中は動いています。実に的確な読みのできる方ですね。 大学卒業者の…

若者の就職 平成19年3月卒 その1

「若者の就職-18年3月卒最終-」で18年3月卒業者の3月での状況を書きましたが、今度は19年3月卒業予定の高校生の状況が発表されました。 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/09/h0913-1.html 高校生の就職(万人、倍)卒業時期求人就職希望者内定…

若者の就職-18年3月卒最終-

「「「若者の就職」について」について」の続きで、18年3月卒の最終版です。 今年3月卒の大学生などの就職希望者数、4月1日現在の内定者数など、http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/05/h0512-3.html 高校生の就職希望者数、求人数、内定者数などが発表…

就職サイト

少し前の本田先生のブログ(http://d.hatena.ne.jp/yukihonda/20060414)を発端に就職サイトが学生を所属している大学、学部による差別を生じさせているのかどうかについて議論が行われていました。 私は、この問題について何か付け加えられるほど、知識があ…

「「若者の就職」について」について

「「若者の就職」について」の続きです。 「これからの若者は職場を見つけられるか? その1」で、若者が仕事を見つけるためにどれぐらいの仕事の口が必要かを計算しました。 今年3月卒の大学生などの就職希望者数、2月1日現在の内定者数など、http://www…

パートタイム労働者のフルタイム化

「パートタイム労働者の賃金 その6」についてrascalさんからコメントをいただきました。その中で若年者の側からのパートタイムの問題提起については、未だ完全には考えがまとまっていませんが、少しデータに基づいて。 厚生労働省の雇用動向調査の17年上…