「
低賃金ビジネスモデルからの転換の動き」に、少し補足したいと思います。外食産業や小売店などの一部には、若い人を
非正規労働者として雇うこと、大量出店を続けることをビジネスモデルとする会社があります。
好況になると、
若い人たちが正規の仕事に就くことになり、このビジネスモデルは成り立ちにくくなります。単なる
景気循環であれば、不況になるのを待つということもあり得るでしょう。(待つ能力があるのかという疑問はあり得るでしょう。)しかし、そうもいかない状況になりつつあります。
次の表は2010年に行われた
国勢調査の結果をもとに、2014年10月1日現在の年齢別に、人口(外国人を含みます。)を見たものです。22歳を100とした指数も添えました。
年齢別人口(万人、指数 22歳=100)年齢 | 人口 | 指数 |
4歳 | 104.6 | 86.0 |
5歳 | 104.5 | 86.0 |
6歳 | 107.4 | 88.3 |
7歳 | 107.0 | 88.0 |
8歳 | 106.2 | 87.3 |
9歳 | 105.8 | 87.1 |
10歳 | 109.9 | 90.4 |
11歳 | 111.7 | 91.9 |
12歳 | 114.8 | 94.4 |
13歳 | 116.3 | 95.7 |
14歳 | 117.5 | 96.7 |
15歳 | 117.7 | 96.8 |
16歳 | 119.6 | 98.3 |
17歳 | 119.0 | 97.9 |
18歳 | 118.3 | 97.3 |
19歳 | 121.9 | 100.2 |
20歳 | 122.6 | 100.8 |
21歳 | 120.3 | 98.9 |
22歳 | 121.5 | 100 |
これを見ていただくとわかるように、現在は、例外的に19歳から22歳の若者が減っていってはいない時期なのです。しかしそれも来年で終わりです。現在22歳の121.5万人が抜けてしまい、それに代わって入ってくる現在の18歳は118.2万人しかいません。3万3千人減るのです。
その次の年は、21歳の120.2万人が抜け、17歳の119万人が入ってきます。さらに1万2千人減ります。
次の次の年は20歳の122万6千人が抜け、16歳の119万6千人が入ってきます。3万人減ります。
その次の年は19歳の121万8千人が抜け、15歳の117万6千人は入ってくるだけです。4万2千人の大幅減少です。
「
若者が働いている割合」を上げることができたとしても、長期的に若者が減っていく傾向を止めることができません。
ビジネスモデルの転換を急ぐべきです。
なお、言うまでもないことながら、不況が続き、若者が非正規で働くというこれまでのビジネスモデルがうまくいった環境が続けば、若者は結婚しにくく、そして子供を生み、育てにくくなります。そうなれば将来の若者の数が減ります。そして、現在のビジネスモデルは成り立たなくなります。(成り立つとすればすさまじい不況になる場合です。)今のビジネスモデルは、もともと、長期間続けられるものではないのです。新しい夢を追いましょう。
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