雇い負け

経団連調べの初任給です。大手企業が中心といえるでしょう。http://www.keidanren.or.jp/policy/2015/090.pdf 図表3-2で大学卒業者の初任給を見ると、211,562円で初任給の上昇の大企業よりやや高めです。上昇率は0.97%で、こちらもやや高めです。規模が大きいほど水準も上昇率も高めということでしょう。 上昇率は、2005年以降では最高で、リーマンショック前を上回っています。 図表1-2を見ると、初任給を引き上げた企業の割合は57.9%で、やはりリーマンショック前を上回っています。 なぜこうなっているかというと、図表2にある通りの理由ですが、2年前と比べると、「人材を確保する観点から決めた」が、8.8%から14.3%へ5.5ポイント上がっているのが目につきます。大手企業では採用意欲が高まっているといえるでしょう。 いい労働条件を提示する大手企業が採用意欲を高めると、学卒者をとれない企業、いわば雇い負け企業が出てきます。それは、労働市場が好転してきている証であり、悲しむべきことではありません。対策を講じるべきなのはその企業であり、国ではありません。 人気blogランキングでは「社会科学」の11位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング