政府

リフレ政策の検討 その2

「リフレ政策の検討 その1」の続きです。 日銀が長期国債を買って民間主体にインフレ期待を生み出し得るでしょうか? 単純に、民間の主体が、「日銀がこれだけ長期国債を買えば、インフレになるだろう。」と予測すれば、確かにそうなります。 しかし別な予…

リフレ政策の検討 その1

リフレ政策を少しだけ勉強しようと思って、田中秀臣著『経済論戦の読み方』講談社新書1760を手に入れて読んでみました。田中先生は「ノーガード経済論戦」(http://blog.goo.ne.jp/hwj-tanaka/e/6109feaace886eb1424d4069da6c825c)というブログを実名で…

銀行の税金 その2

あけまして、おめでとうございます。今年ががいい年でありますように。 「銀行の税金 その1」で、銀行の税金の仕組みを説明しました。今回は、そして、ようやく話が元に戻ります。 前回説明した税金回数券が使われたり、有効期限が切れたりして未使用の回数…

銀行の税金 その1

「18年度税収」で、政府が18年度に税収がかなり伸びると見込んでいる理由の一つとして、 「銀行の持つ多額の繰り越し損失が、17年度にかなり解消し、18年度には還付が減ると見込んでいる。」 を挙げました。これを裏付ける統計が12月27日に発表…

18年度税収

「税収」で紹介した18年度の一般会計の税収見込みについて少し考えてみます。 今回は様々な特殊要因がありますので、少し複雑になります。 まず、確実なのは15年度の決算では、税収が43兆3千億円、16年度の決算では、税収が45兆6千億円あったこ…

税収

財政赤字カリキュレーター(http://cloudy9.fc2web.com/mgodz.html)作成中のcloudyさんが、税収の見積もりに苦労されているようです。(http://cloudy9.blog29.fc2.com/blog-entry-18.html)いや、ご苦労が思いやられます。 税収のデータを少しご覧下さい。…

政府の大きさ その11

「政府の大きさ その10」について で、お示しした表の説明です。 まず、固定資本減耗を除いた支出(「純支出」と表示しています。)は1980年度の97.4兆円から、1990年度に172.9兆円、200年度の222.9兆円まで増加し、2003年度…

政府の大きさ その10

「政府の大きさ その1」で始めた「政府の大きさ調べ」ですが、今回、最広義の政府、国民経済計算の一般政府と公的企業を統合したものを作って、お示しし、次回、少し意見を書いて終わりにするつもりです。 統合はデータが不十分なので完全には出来ません。…

増税、税率引き上げ、増収、支出

あまり、気分のよくないタイトルですが、http://d.hatena.ne.jp/dojin/20051116のエントリーへのコメントに触発された記事です。 増税が先か、歳出削減が先かと議論が盛んですが、まあ、「歳出削減が先だ」というのがポピュラーでしょう。その中でdojinさん…

政府の大きさ その9

「政府の大きさ その8」でお示しした表の説明です。 意外と思われるかもしれない点がいくつかあります。 まず、収入でも支出でも「利子」がほとんどを占めています。これは、公的企業に多くの金融機関が含まれていることを反映したものです。特に、日銀が含…

政府の大きさ その8

「政府の大きさ その1」について では、一般政府の大きさを測りました。今度は公的企業の大きさを測ります。 公的企業の支出と収入(単位:兆円)項目1980年度1990年度2000年度2003年度Ⅰ 財産に対する支払い17.736.436.720.…

政府の大きさ その7

「政府の大きさ その6」の補足です。 国民経済計算を用いた理由がもう一つありました。 誰にでも加工計算できるような表形式で、HPで公開されているからです。内閣府の皆さん、どなたがご担当なのか存じませんが、ありがとうございます。 支出のうち「社…

政府の大きさ その6

「政府の大きさ その1」の表の解説を少し。 この表は、国民経済計算の「制度部門別所得支出勘定」の「一般政府」とhttp://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/h17-nenpou/n80i4_jp.xls同じく「制度部門別資本調達勘定」の「一般政府」の「実物」部分http://www.esri…

政府の大きさ その4

「政府の大きさ その3」に引き続き、収入の検討をしたいと思います。 下の表は、「その1」で書いた表を少し抜き出して、加工したものです。 一般政府の収入(単位:兆円)項目1980年度1990年度2000年度2003年度Ⅰ 生産・輸入品に課される税…

連邦

「政府の大きさ その1」にInoueさんからコメントで質問をいただきました。答えが長くなるので記事にします。 国の人口規模が大きすぎ、情報コストが大きくなってしまいて、社会的意志決定が不効率になるという理論的な可能性は、確かに存在すると思います。…

政府の大きさ その3

前回の「政府の大きさ その2」では、支出の説明をしましたので、今回は収入の説明をします。 収入の中心は税と社会負担です。 税は三つに分かれます。表のⅠの「生産・輸入品に課される税」とⅢの「所得・富に課される税」、そしてⅥの「資本移転」の一部であ…

政府の大きさ その2

今回は、「政府の大きさ その1」でお示しした表の解説です。 まず、支出の説明から始めましょう。 政府の支出は、次のようなものがあります。 A 他人の財産を利用させてもらったことに対する対価の支払い。 お金を使わせてもらった場合には、利子を支払い…

政府の大きさ その1

政府の大きさはどれくらいなのか。調べてみようと思います。 あらかじめお断りしておくと、「【極論】小さな政府がもたらすもの」で書かれている政府が大きいかどうかは手段でしかなく、大事なのは生活がどうなるかだというご意見には大賛成なのです。 政府…