社会思想

「メンバー交代型二大政党制の悲劇」に向かうのか?

5年ほど前に「メンバー交代型二大政党制の悲劇」を書いたのですが、このときの予想に近いことが起こりつつあるような気がしてきました。 思想なき政党、理念なき政党による政治がうまく機能するのかどうか? 人気blogランキングでは「社会科学」の番外で…

「政治思想の対立軸を考える。」再考その1

参議院選挙後、「政治思想の対立軸を考える。その1」で書いた問題について、時々考えています。もう少し、理論的に考えてみたい。 政治思想の一番基礎にあるのは、人間観でしょう。2番目なのか3番目なのか、順序が付けにくいのですが、社会における資源、資…

参議院選挙の戦略

産経新聞によると、民主党の海江田万里代表が2013年1月4日昼、記者会見し、夏の参院選に挙党態勢で取り組み、党の再建を図る考えを強調した。「参院選に全力を傾け、立ち直りの年にする。自民党と公明党の議席を一つでも少なくさせる」と述べたそうです。 …

労働組合の「浮気しますよ」戦略

「連合総研『政策決定プロセスを検証する~政権交代から3年』」で、hamachanが次のように書いています。 「仕分け大好き」平成維新の会風の新自由主義派、鳩山的ふわふわ型「市民」自由主義派、そしてアメリカ語のリベラリズム(=ヨーロッパでは社民主義)…

メンバー交代型二大政党制の悲劇

「三党鼎立ができない条件」で書いたような、思想的に統一されていない二つの政党ができると、「どちらに向かって風が吹いても、与党も野党も明確な政治思想を持つものではなくなったまま、選挙ごとに吹く風のまにまに、政権交代が行われていく」のですが、…

三党鼎立ができない条件

「政治思想は、どこまで力があるのか?」とは別に、理論的にはすっきりとした三党鼎立ができない条件があります。 1 小選挙区制であること 2 各政治勢力にグラディエーションがあり、主流派と非主流派があること 3 選挙のたびに風が吹くこと 4 野党でい…

政治思想は、どこまで力があるのか?

「政治思想の対立軸を考える。その3」砂原先生に頂いたコメントについての感想です。 第一の軸、第二の軸はヨーロッパや、アメリカの政治を考えるうえで重要な軸、理論的にも実際にも、であると思っています。これらの国々に深く根差した軸なのでしょう。こ…

政治思想の対立軸を考える。その3

「政治思想の対立軸を考える。その2」で考えたような三党鼎立の状況が発生したとします。 どの政党も議会で単独過半数を取れない場合、連立、あるいは部分連合のような連携が必要になってきます。 どのような連携が可能性が高いかを考えてみます。政治には…

政治思想の対立軸を考える。その2

「政治思想の対立軸を考える。その1」で考えた三つの政治勢力が、それぞれその思想で統一された有力な政党を持てるかを考えてみました。 日本では結社の自由が権利として保障されていますので、政党を作ることはいつでも可能です。しかし、政治思想に基づい…

政治思想の対立軸を考える。その1

時節柄、現在の日本の政治思想の対立軸を考えてみました。まだ、結論を出せていないのですが、そのプロセスを書いてみたいと思います。ここで政治思想というのは政治に携わるときの基本的な考えといった意味合いです。 なお、「自由民主党は社会民主主義政党…

自由民主党は社会民主主義政党か?ちょっと体質が違うかもしれない。

「自由民主党は社会民主主義政党か?」に、hamachanさんが次のような意見を述べられていますhttp://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-fc7a.html)。 こういう日本とアメリカ(及びイギリス)だけを視野に入れた議論では、ヨーロッパ大陸にお…

自由民主党は社会民主主義政党か?

突然の話題ですが、雪斎さん(http://sessai.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-994a.html)に刺激されて。 (お詫び 雪斎さんのエントリーへのリンクが間違っていました。申し訳ありません。) 現在の日本には自由や民主主義に反対する人はいないでしょ…