2016年8月の20/21歳正社員は3万人減少、50万人に 労働供給には余裕がある

8月分の労働力調査が発表されましたので、「20/21歳正社員は3万人減少、60万人割れ、まだ労働供給には余裕がある」を更新します。 正社員の人数が3万人減っています。これで減少は2か月連続です。人口が13万人減って250万人に減ったことの影響もあるでしょうが、人口に対する割合とも減っており、少々、不安な状況です。通学している人も減っています。細かい数字は示しませんが、特に男性の状況が悪化しています。 正社員の数(万人)
2014年2015年2016年
1月4448491
2月444949
3月455454
4月605963
5月595859
6月535563
7月525754△3
8月545350△3
9月5356
10月5154
11月5351△2
12月5553△2
人口に占める正社員の割合(%)
2014年2015年2016年
1月17.717.918.80.9
2月17.918.519.71.2
3月18.120.821.60.8
4月23.123.223.70.5
5月22.922.622.5△0.3
6月20.520.824.13.3
7月20.222.021.2△0.8
8月20.820.220.0△0.2
9月21.020.9△0.1
10月20.221.10.9
11月20.319.9△0.4
12月20.619.9△0.7
(注)2014年、15年を見る限り、この率は季節的に変動するようです。学卒者が採用される年度初めの4月が一番高くそれ以降下がる傾向にあります。下げ幅は22歳から24会に比べると小さく、2014年の4月と2015年の3月を比べると2.3ポイントの低下、2015年の4月と2016年の3月を比べると1.6ポイントの低下です。労働市場がタイトになると、下げ幅が小さくなるようです。 パート、アルバイトは61万人で1万人増加しています。 労働力人口は142万人で前年同月比1万人増加し、人口減の効果もあり労働力率は急上昇しています。労働力率は56.8%で3.2%ポイント上昇です。就業者は133万人で、2万人減少していますが、やはり人口減の影響で、就業率は53.2%に1.9ポイントも上昇しています人口が減ってはいますが、労働力人口が増えていますから、労働供給に制約があるわけではありません。 完全失業者は、9万人で2万人増加、率は6.3%で1.3%ポイントの上昇です。完全雇用ではありません。 なお、通学の傍ら働いている人は46万人、働かずに通学している人は97万人です。正社員と合計すると193万人で人口の77%です。これだけは人的資本の蓄積が進んでいるといっていいでしょう。 人気blogランキングでは「社会科学」の6位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング