大学教育の基本的レリバンス

本田先生のブログ(http://d.hatena.ne.jp/yukihonda/20060327)のコメント欄で哲学や文学のレリバンスについて問答が交わされていました。

大学でどのようなことを学ぶと、あるいは教えると社会に出て、どのように役立つかを明確にしないと学生が勉強意欲を持たなくなるという主張から始まった議論です。医学や工学などに比べると、哲学や日本文学ではそれを明確にしにくいという面があるのでしょう。

本田先生の回答にもそれなりの意味はあると思います。

しかし、横から割り込ませていただくと、私は、大学のどのような学部であっても、学生に社会人として意味のあるスキル、能力を身につける機会を提供することは可能だと思っています。

どのようなスキルかといいますと、その主張の根拠を明示して、自分の主張を明確に述べるスキルです。このスキルを身につけるのと同時に、自分の主張を述べるときには、その根拠を示さなければ、他人には理解してもらえないということも理解させる必要があります。

このような理解、スキルを持つことは、社会の中で生きていく上でかなり役に立ちます。この点では確信を持っています。

また、このような論理的な主張をさせる訓練というものは、教える側がそれを意識していれば、大学教育で特定の科目を教えるなかで、自然な形で実行できると思います。

レポートを書き方を示す、出させる、論述式のテストをする、口頭で発表させるなど機会はかなりあると思います。

哲学など人文科学系の学部は、むしろこういう教育に向いているのではないでしょうか。私自身は哲学を大学で学んだことはないので、確信があるわけではないのですが。

リベラルアーツ中心の教育をする大学があってもいいような気がしています。

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