20/21歳正社員 2016年3月

総務省統計局の労働力調査による20歳、21歳の正社員の数です。ここまで絞るとサンプルサイズが小さくなり統計の値が不安定になるのは避けられません。人口の数字も不安定です。 「人的資本の生産が増えているかもしれない根拠 20/21歳正社員」でも書きましたが、1年間で対象者の二分の一が入れ替わるので労働市場の変化を素早く捉えられるという利点もあります。対象者は高卒であれば務めて2,3年目、専門学校や短大、高専なら1,2年目です。 次の表が2014年からの正社員の数の動きです。単位は万人です。3月分まで作成しました。 正社員の数(万人)
2014年2015年2016年
1月4448491
2月444949
3月455454
4月6059△1
5月5958△1
6月5355
7月5257
8月5453△1
9月5356
10月5154
11月5351△2
12月5553△2
この年齢層の正社員の数は前年の同じ月に比べて増えているとは言えません。企業は主にこれよりも少し学歴が上の大卒者を中心に人的資本の再蓄積に乗り出しているといえそうです。 ただ、人口も減っているので、人口に対する比率は高まってきています。。 人口に占める正社員の割合(%)
2014年2015年2016年
1月17.717.918.80.9
2月17.918.519.71.2
3月18.120.821.60.8
4月23.123.20.1
5月22.922.6△0.3
6月20.520.80.3
7月20.222.01.9
8月20.820.2△0.7
9月21.020.9△0.1
10月20.221.10.9
11月20.319.9△0.4
12月20.619.9△0.7
(注)2014年、15年を見る限り、この率は季節的に変動するようです。学卒者が採用される年度初めの4月が一番高くそれ以降下がる傾向にあります。下げ幅は22歳から24会に比べると小さく、2014年の4月と2015年の3月を比べると2.3ポイントの低下です。 3月の人口は250万人で前年の3月より9万人減っています。通学の傍ら仕事をしている者は52万人で、前年同月よりも4万人増えています。また通学していて働いていないものは92万人で前年の3月よりも9万人減っています。正社員、通学の傍ら仕事、通学のみを合わせると198万人です。人口比では79.2%です。これらは人的資本の蓄積を行っていると考えていいでしょう。 人気blogランキングでは「社会科学」の12位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング