均衡予算乗数のまとめの二歩手前 その2

均衡予算乗数のまとめの二歩手前 その1」を書いてから、一つ、仮定を置き忘れていることに気がつきました。

10 政府サービスの提供は、消費者を始め民間主体の行動に影響を及ぼさない。

例えば、非常に治安の悪い状態を考えてください。昼間でも道を歩けば強盗に襲われる可能性が高いとします。危なくて買い物にも行けません。人々は家に閉じこもっています。このとき所得があっても消費は最低水準にとどまります。

ついに国民は増税してもいいから治安を回復しろと政府に要求し、これを受けて政府は増税し、その資金で警官を大勢雇い、一挙に治安を回復したとします。

最初の段階では人々の可処分所得は変わりませんが、消費は活発化します。するとGDE,GDP,GDIは増加します。均衡予算乗数は1を超えます。そしてその結果として、国内総可処分所得も増加します。

(このような支出は、非常に賢明な支出です。)

同じような例はいくらでも考えられます。企業の行動も含め。

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