お母さんの自由時間

お父さんのアンペイドワーク」の続編です。 ほっておくと、お父さん(とマスメディア)に非難が集中しそうなので、公平のために、お母さんの自由時間も調べて見ました。 資料は、総務省統計局が発表した「平成13年社会生活基礎調査の特別集計」です。 http://www.stat.go.jp/data/shakai/2001/toku/tokeihyo.htm (他の表も読んでみられると面白いです。) 条件は、お父さんと同じで、 1 夫婦と子供の世帯 2 夫婦とも雇用者 3 お母さんの年齢は30から39歳 4 平日 です。 ちょっと説明をしておきます。この条件でこの調査の対象となったのは81人です。非常に変わった方が入っていると普通の姿からははずれてしまいます。また、平日が勤務のない日であるお母さん、病気、何か特別な事情で仕事を休んでいたお母さんも調査の対象です。主な仕事をしているお母さんの割合は75.3%でした。4人に一人は主な仕事をしていなかったということです。主な仕事をしていたお母さんだけを取り出して、平均を取ると違った姿になるはずです。また、パートタイムで働いているお母さんとフルタイムで働いているお母さんのどちらも含まれています。 数字は、全員の平均、分で計っています、()の中の数字は家事なら家事をしていたお母さんだけをとったときの平均です。 では、過酷な(あるいは優雅な)お母さんの生活です。 まず、ペイドワークが、313分。お父さんは677分でした。でも、ペイドワークを実際にしたお母さんに限ると401分です。お父さん達との差はパートタイムのお母さんが混じっていることと、残業の差ではないでしょうか。  このうち主な仕事は、274分です。主な仕事をしたお母さんだけに限ると、363分です。6時間ですね。そして、通勤は、32分と47分です。 次に、アンペイドワークが、343分(351分)。お父さんの平均は24分ですから、14倍ですね。    このうち家事は237分(242分)です。お父さんは10分ですから、23倍です。    育児が39分(82分)お父さんは6分ですから、6.5倍です。「お父さんにしては短いかもしれません」と書いたのですが、育児時間の倍率は小さい方です。お父さん達は家事よりも育児の方がいいのでしょうか?それともお母さんの家事を手伝えという要求は断りたいし、断れるけれど、子供に遊んでといわれるのはいやでなかったり、断りにくかったりでしょうか? 妻より娘の方がかわいい?  意外だったのは、育児をしていないというお母さんが半分ぐらいいることです。三世代同居ということもあるでしょうが、育児していないときでも育児しているというのが本当でしょう。赤ちゃんをおんぶして掃除をしていたり、歩けるようになれば買い物に一緒に連れて行ったり。一緒に寝て、寝かしつけたり。夜泣きにつきあったり。  買い物が35分(59分)。お父さんの3分の10倍です。家事関連の移動が29分(52分)。そして、ボランティア活動は3分(52分)。 三番目に学習・研究という項目があるのですが、これは7分(72分)。 四番目が、個人的ケアで、603分(603分)。  このうち睡眠が424分。お父さんの444分に比べて20分短いです。お父さんは朝20分長く寝ているのでしょうか?朝、「あと5分だけ」と思いながら起き出しているお母さんも多いのでは? 他の身体的ケアが63分(64分)。これはお父さんと全く同じです。そして、食事が116分です。 そして、五番目に問題の自由時間があります。  229分(243分)。 お父さんの178分より長い。    内訳を見ると、まず、社会参加・宗教活動が2分(50分)、交際が29分(76分)。お父さんの30分とほとんど同じです。教養・趣味・娯楽が4分(47分)、スポーツが4分(54分)。休養は、5分(34分)。そして最後に問題のマスメディア利用です。  186分(205分)。  これ、エイプリルフールの冗談ではありません。  お父さん達の131分を超えています。3時間以上です。テレビ、ラジオ、新聞などマスメディアの皆さん、感謝しましょう。子供がいて雇用されているお母さん達でも、これだけの時間を費やしてくれているのです。皆さんの仕事は、高く評価されています。これからもいい仕事をしましょう。  さて、ではフルタイムで働いているお母さんだけとったらどうなるか。残念なことに、これは集計されていません。当然、働く時間が増え、通勤時間も増えます。きっと、自由時間、睡眠時間が減っているはずです。    そして、当然、そのようなお母さんの夫であるお父さんのアンペイドワーク、家事、育児などは増え、自由時間は減っているはずです。 当然ですね。 きっと、そうですよね。 多分そうでしょう。 そうでしょう? そうじゃないでしょうか・・・・。 そうじゃないかと思うのですが・・・・。 そうじゃないという可能性もないことはないですね・・・・。 そうじゃないかもしれませんね・・・・。 まあ、統計局が集計してくれてから、考えてみることにしましょう。 人気blogランキングでは「社会科学」の28位でした。クリックありがとうございました。今日もここをクリック ↓お願いします。 人気blogランキング