パートタイム労働者が増えなくなったのはなぜ? その2
昨日に続いて、パートタイム労働者が増えなくなった理由を考えます。
昨日書いたように、パートタイム労働者と一般労働者の賃金の差が小さくなったせいではなさそうです。
第二番目の理由として考えられるのは、「反動」です。今まで、企業は、正社員の採用を押さえすぎていたので、採用を再開したり、増やしたりし始めた。その結果、パートタイム労働者の採用が押さえられている。こういう可能性があります。
3月の職業紹介状況が、先だって発表されています。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/ippan/2005/03/index.html
これで、パートタイム労働者と学卒者を含まない新規求人の状況が分かります。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/ippan/2005/03/hyou2-3.html
臨時・季節を除いて、常用だけを取り出して昨年の3月と比べると、こんな具合です。
全体 11%増
主な産業を見ると、伸びの高いのがこんな業種です。
情報通信業 17.0%増
他に分類されないサービス業 16.8%増
建設業 16.7%増
医療・福祉 15.6%増
運輸通信業 9.7%増
小売業 7.3%増
製造業 7.2%増
低いのは、こういう業種です。
飲食店、宿泊業 2.1%増
卸売業 1.5%増
余談ですが、常用の新規求人全体では、55万ほどあります。このうち建設業、製造業では14万、運輸業をあわせても18万です。ときどき、安定所は第二次産業に偏っているという批判がありますが、建設、製造なら、25%、この3産業をあわせても30%ほどです。
閑話休題。
今年3月の学卒者の内定も増えています。
ご関心の向きは「これからの若者は仕事を見つけられるか? その3」をお読み下さい。http://takamasa.at.webry.info/200504/article_20.html
このように、この仮説には十分な根拠があります。
では、これだけでしょうか。
(つづく)
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