パートタイム労働者が増えなくなったのはなぜ? その1

厚生労働省が、2日に3月の毎月勤労統計を発表しました。http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/17/1703p/mk1703p.html

今年の1月から3ヶ月連続で、一般労働者の雇用指数が、前年同月を上回っています。(雇用の推移のグラフをご覧下さい。)

パートタイム労働者の雇用ものびていますが、伸びは鈍ってきています。3月を取ると、一般労働者の増加は0.4%、パートタイム労働者の増加は0.9%です。

これを一般労働者を減らして、パートタイム労働者で置き換えるという動きが弱まってきたように見えます。一般労働者(フルタイム労働者)が増え始めたことはいいことなのですが、なぜ、置き換えが弱まり始めたのでしょう。

なぜか。一つの可能性は、こうです。パートの採用が増えすぎてパートタイム労働者の賃金が上がった。同時に一般労働者の採用が減って、一般労働者の賃金が下がった。すると一般労働者をパートで置き換えても、あまり利益が増えない。だから置き換えの動きは止まる。価格メカニズムが働いたという説です。

検証してみましょう。時系列第3表で所定内賃金の動きを追ってみます。一般労働者を100としてパートタイム労働者の賃金は、

13年  100

14年   97.7

15年   98.4

16年   99.2

です。パートタイム労働者の賃金は下がり気味です。

労働時間の変化も考慮すべきでしょう。1時間あたりで見ると、

12年  100

13年  100.3

14年  100.7

15年  100.7

16年  101.7

.

少しあがっていますが、それにしても、パートタイム労働者の賃金がすごく割高になったとは言えないようです。

では、なぜ?

(つづく)

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