労務屋@保守親父さんが、「労働条件の改善は労組が使用者側と交渉して勝ち取るものであって政府にお願いするものではない、という野川先生のご指摘には大賛成ですが、その方法はわが国においては中央団体交渉ではなく個別労使交渉の積み上げによることが望ましいというのが私の意見ということになります。」と書かれています。
http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20110624
ところで、
厚生労働省の「
非正規雇用のビジョンに関する懇談会」の第1回が開催されました。
非正規労働者と
労働組合はどんな関係にあるのでしょう。企業別
労働組合=正規労働者だけの組合というイメージがあって、組合は既得権者の最たるもののように言われることがありますが、果たして、その実態は?
今日、
厚生労働省が
平成22年労働組合活動実態調査結果の概況を発表しています。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/18-22a.html
この中に
非正規労働者の課題に
労働組合がどう取り組んでいるかを示す表があります。
職場にパートタイム労働者がいる組合、フルタイムの
非正規労働者がいる組合、
派遣労働者がいる組合、それぞれで、こうなっています。
組合加入資格など(%) | 資格があり組合員がいる | 資格はあるが組合員はいない | 資格がない |
---|
パートタイム労働者 | 24.3 | 7.0 | 68.7 |
フルタイム非正規 | 26.0 | 7.1 | 66.9 |
派遣労働者 | 1.9 | 5.1 | 93.0 |
資格があるといっても、全員にあるのかどうかまでは分かりませんが、パートタイム労働者や非正規のフルタイム労働者には、3分の1の
労働組合は加入を認めていて、4分の1程度は実際に組合員がいます。派遣はさすがに難しそうです。
しかし、かなり以前とは違ってきているのではないでしょうか?20年前だったら組合員資格を認めない割合がもっと多かったのではないかと思います。
組合員がいれば当然労働条件の交渉が行われます。その実態は?
(つづく)
ちなみに、この調査は、「100ページ近い膨大な資料」(
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-c193.html)には、入っていません。開かれた後に発表されたのですから当然ですが。
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