hamachanさん、ノルマンディー上陸作戦決行

といっても、別にhamachanさんが夏休みを利用して、フランスへ行かれたというわけではありません。

オベリスクエッフェル塔」(http://takamasa.at.webry.info/200607/article_30.html)で始まったhamachanさんとのやりとり(対英戦)を完了させないまま、本田先生とのやりとり(対ソ連戦)を始めてしまったところ、本田先生への回答である「生活保護と最低賃金 その1」に、hamachanさんがコメントを寄せられ、hamachanさんご自身のブログでもエントリー(http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_ae8d.html)を書かれたということです。

(注)念のため書いておきますが、これは単なる比喩で、本田先生がスターリン主義者だなどと私が考えているわけではありません。

ただ、このような比喩が思い浮かんだには、それなりの理由があります。

hamachanさんは、先のエントリーで、こう書かれています。

「本田先生の文章は、(中略)趣旨はここで論じていた生活保護最低賃金についての問題意識であって、その点に関する限り概ね妥当という感じがします。」

びっくり仰天しました。お二方と直接やりとりした感触から言いますと、お二人の志向、問題意識(思想)は生活保護最低賃金の問題に限っても相当違う。ましてや、採用基準の明確化とか正規労働者、非正規労働者の問題についてはもっと違うのではないかと思います。

(注)余談ですが、平家としては、是非この二つの問題を巡って、お二方が議論をかわされるのを読んでみたいと思っています。きっと、有益なものになるはずです。(これは冗談でも皮肉でもありません。)

お二方が一致しているのは、生活保護の水準と最低賃金の水準を同じものにしようとすること(ナチスドイツ(平家です。)打倒)だけではないかと、私には思えるのです。

(注)敵の敵は味方という考え方を、思想というなら、チャーチルスターリンは思想に置いて一致していたと言えるでしょう。本当はこのレベルでの思想の方が重要だという気もしています。

私がこう思う理由はこれです。

片や、本田先生は、生活保護水準に満たない賃金で労働者を雇うのを(hamachanさんの表現を、お借りすると)「倫理学的な意味における『悪』」であると考えていらっしゃり、それに対して定められている罰を「道徳的倫理的に許されない(行為に対する(この部分平家が補いました。))刑事罰」と考えていらっしゃるようであり、それに対してhamachanさんは、メイク・ワーク・ペイという考え方に基づいて最低賃金生活保護水準を下回ることに「政策論的には避けるべきことであろう」という評価を与えられているにすぎず、それに対する罰則も「世の中全体の立場から都合が悪いからやめといてんか、という程度のもの」とされている。

(注)本田先生のお考えは明示されていないので、私の推測です。間違っているかもしれません。本田先生、間違っていたらすいません。

お二方が、ナチスドイツ打倒に成功されたとしたら、生活保護の水準と最低賃金の水準を同じものにしようとする点について一致しても、その水準をどうするかとか、そもそも何を基準にそれを決めるのかとか、その違反に対する罰則、その適用など(戦後構想)について大きな意見の不一致が生ずるのではないかと思うのですが、どうでしょうか?冷戦が始まるとまでは申し上げませんが。

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