「改革利権」 その2

「改革利権」?」に、bewaadさん(http://bewaad.com/20060813.html)とkumakuma1967さん(http://d.hatena.ne.jp/kumakuma1967/20060813)からTBをいただきました。

bewaadさんのご指摘は、「従来の規制にはそれなりの意味があったかもしれないのに、それがあると儲からないといって邪魔者扱いして撤廃」するのも「改革利権」に当てはまるだろうというもの。

ごもっともです。これをさらに厳格にして「俺(の会社や友達)が儲からないから」と委員が言えば「改革利権」と批判を受けてもやむを得ないでしょう。

kumakuma1967さんは、住居用建物の地下階を容積率不算入とするという改革の例を引きながら、「規制緩和でも規制推進でも関係する場所に利益が出たり困ったりするのは一緒。その利益がどの程度一般的で公益にかなっているかが問題となる。特定の小さな集団を誘導するから利権として批判の対象となる。」とおっしゃっています。これもごもっとも。さらに言えば、その特定の小さな集団が「俺(の会社や友達)」であれば、問題は深刻です。

まあ、私は、八代先生がおっしゃったと報道されている「利権は規制や保護政策で生まれる。それを改革して誰が利権を得るのですか。(改革利権という)不正確な言葉を定義もせずに使っていいのでしょうか。」という主張を、一応認めたとしてもという前提で書いたのですが、「改革利権」はもっと広く捕らえることが可能でしょう。

質問された記者も、せっかく八代先生がご指導下さっているのですから、「改革利権」という言葉をきちんと定義して、もう一度質問するか、実施された規制緩和の功罪、そこからどのような集団が利益を得、どのような集団が不利益をこうむったのか検証する記事を書いてはどうでしょうか?今後の改革を考える上では、スローガンや情緒ばかりの記事より有意義だと思います。

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