8月の40歳から44歳正社員は497万人、5万人減少、男性が厳しい

7月の40歳から44歳正社員は499万人、6万人増加」の更新です。 5歳刻みで見た場合、現在人口が最も多いのがこの層です。第二次ベビーブーム世代です。25歳から29歳層の1.5倍です。逆に見れば25歳から29歳層はこの世代の3分の2しかいないのです。40歳から45歳ぐらいの方はこの点を意識しておいた方がいいでしょう。若い人たちは自分たちとは全く違う環境で育っているのです。 先取になりますが、45歳から49歳層は逆に増えています。この層が年を取るにつれて、45歳から49歳層の人口が最も多いということになるでしょう。 正社員の数が最も多いのもこの年齢層です。7月には499万人います。前年7月に比べて6万人多くなっています。過去1年間は、前年同月比増加が続いています。5歳刻みで見た場合、正社員が最も多いのがこの年齢層です。(追記)ただし、男性は359万人から4万人減って355万人になっています。 正社員の数(万人)
2014年2015年2016年
1月48049250210
2月474489493
3月474491495
4月48048649711
5月487491494
6月490493493
7月494493499
8月492502497△5
9月498503
10月492496
11月495495
12月49450814
また、人口に占める正社員の割合も51.5%で1.1ポイント上昇しています。こちらも、過去1年間は上昇が続いています。この比率は35歳から39歳層よりもやや下回ります。ただ、男性は上昇幅が0.1ポイントと小さく72.4%です。 人口に占める正社員の割合(%)
2014年2015年2016年
1月49.450.251.41.2
2月48.849.850.60.8
3月48.850.150.90.8
4月49.449.651.11.5
5月50.150.150.90.8
6月50.350.350.80.5
7月50.650.451.51.1
8月50.451.351.40.9
9月50.951.40.5
10月50.250.70.5
11月50.450.60.2
12月50.352.01.7
さて、1年前との比較ですが、人口は12万人減って967万人です。しかし、労働力人口は2万人増えています。835万人になりました。この年齢層は労働市場に戻ってきています。労働供給が減ったゆえの人手不足とは無縁です。労働力率は85.1%から1.2ポイント上昇して86.3%です。就業者は横ばいで811万人です。就業率は、やはり1.1ポイント上昇して83.9%です。雇用率は77.5%です。0.7ポイントしか上昇していません。労働市場に戻ってきているのにそれをすべて受け入れるほど雇用は増えていないのです。その結果、完全失業者は2万人増えて24万人です。失業率は0.3ポイント上昇して2.9%です。この層の雇用の確保を図る必要があります。 男女別にみると男性が厳しい状況に置かれているのが分かります。労働力率は0.3ポイント上昇して96.1%に上がっています。就業率も0.6ポイント上昇して93.7%です。しかし、正規の割合は1.1ポイント低下して72.0%です。完全失業率は0.1ポイント上昇して2.8%です。 女性の労働力率は1.8ポイントアップして76.1%、就業率も1.3ポイントアップして73.8%です就業率の男女差は20ポイントを割りました。正規比率も1.4ポイントアップして30.4%です。女性人口の3割が正規です。この割合の男女差はなお大きく41.6ポイントあります。しかし女性は好調です。言い換えると女性の好調さで男性の不調が覆い隠されています。 2016年7月の非正規労働者は219万人で前年同月と同じです。非正規労働者が減って正規労働者が増えているのではありません。このうちパートアルバイトは162万人で2万人増えています。 完全失業者は24万人で2万人増加し、完全失業率は2.6%から2.9%に上昇しています。危険信号のような気がします。 非労働力人口は前年同月の145万人から13万人減って132万人です。大きく減ったのは火事で9万人減少です。 労働市場に戻ってきている労働者を確実に雇用に結びつけていかなければなりません。 人気blogランキングでは「社会科学」の13位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング