「
7月の35歳から39歳正社員は426万人、23万人減少、厳しい」で取り上げた35歳から39歳層は人口が急速に減っているのですが、40歳から44歳はまだあまり人口が減っていません。2年前の7月が976万人で今年が969万人ですから7万人、0.7%の減少です。今後は減少幅を広げていくと思われますが、5歳刻みで見た場合、現在人口が最も多いのがこの層です。第二次ベビーブーム世代です。25歳から29歳層の1.5倍です。逆に見れば25歳から29歳層はこの世代の3分の2しかいないのです。40歳から45歳ぐらいの方はこの点を意識しておいた方がいいでしょう。
若い人たちは自分たちとは全く違う環境で育っているのです。
先取になりますが、45歳から49歳層は逆に増えています。この層が年を取るにつれて、45歳から49歳層の人口が最も多いということになるでしょう。
正社員の数が最も多いのもこの年齢層です。7月には499万人います。前年7月に比べて6万人多くなっています。過去1年間は、前年同月比増加が続いています。5歳刻みで見た場合、正社員が最も多いのがこの年齢層です。(追記)ただし、男性は359万人から4万人減って355万人になっています。
正社員の数(万人)月 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 差 |
---|
1月 | 480 | 492 | 502 | 10 |
2月 | 474 | 489 | 493 | 4 |
3月 | 474 | 491 | 495 | 4 |
4月 | 480 | 486 | 497 | 11 |
5月 | 487 | 491 | 494 | 3 |
6月 | 490 | 493 | 493 | 0 |
7月 | 494 | 493 | 499 | 6 |
8月 | 492 | 502 | - | 10 |
9月 | 498 | 503 | - | 5 |
10月 | 492 | 496 | - | 4 |
11月 | 495 | 495 | - | 0 |
12月 | 494 | 508 | - | 14 |
また、人口に占める正社員の割合も51.5%で1.1ポイント上昇しています。こちらも、過去1年間は上昇が続いています。この比率は35歳から39歳層よりもやや下回ります。ただ、男性は上昇幅が0.1ポイントと小さく72.4%です。
人口に占める正社員の割合(%)月 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 差 |
---|
1月 | 49.4 | 50.2 | 51.4 | 1.2 |
2月 | 48.8 | 49.8 | 50.6 | 0.8 |
3月 | 48.8 | 50.1 | 50.9 | 0.8 |
4月 | 49.4 | 49.6 | 51.1 | 1.5 |
5月 | 50.1 | 50.1 | 50.9 | 0.8 |
6月 | 50.3 | 50.3 | 50.8 | 0.5 |
7月 | 50.6 | 50.4 | 51.5 | 1.1 |
8月 | 50.4 | 51.3 | - | 0.9 |
9月 | 50.9 | 51.4 | - | 0.5 |
10月 | 50.2 | 50.7 | - | 0.5 |
11月 | 50.4 | 50.6 | - | 0.2 |
12月 | 50.3 | 52.0 | - | 1.7 |
さて、1年前との比較ですが、人口は10万人減って969万人です。しかし、
労働力人口は1万人しか減っていません。838万人です。
労働力率は85.7%から0.8ポイント上昇して86.5%です。就業者は横ばいで813万人です。就業率は、やはり0.9ポイント上昇して83.9%です。この年齢層も
労働市場に戻ってきています。
2016年7月の
非正規労働者は219万人で前年同月と同じです。
非正規労働者が減って正規労働者が増えているのではありません。このうちパートアルバイトは162万人で2万人増えています。
完全失業者は25万人で1万人減少し、
完全失業率は3.1%から3.0%へ低下しています。
非
労働力人口は前年同月の140万人から9万人減って131万人です。
要するに人口が減った分だけ非
労働力人口も減ったという感じです。この年齢層の
労働市場への参加率には上昇の余地があると考えていいでしょう。
完全失業率が下がり、3%になったったからと言って
労働市場の供給の限界が来たと考えるべきではありません。
労働力率が1ポイント上がれば、9万人の労働力が生み出されます。労働需要の拡大策を講じる必要があります。
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