人的資本の生産が増えているかもしれない根拠 22歳から24歳正社員

人的資本の生産が増えているかもしれない根拠 15歳から24歳正社員」について 総務省統計局の労働力調査で22歳から24歳の状況を調べてみました。この年代は大学を卒業した位の年齢です。高校や専門学校を出て働いている人もいます。大学院へ通っている人もいます。 ここまで絞るとサンプルサイズが小さくなり不安定になるのは避けられません。その代わり、1年間で三分の一が入れ替わるので労働市場の変化を素早く捉えられるという利点もあります。 2014年からの正社員の数は次のようになっています。単位は万人です。 正社員の数(万人)
2014年2015年
1月159156△3
2月161164
3月160154△6
4月18019010
5月188194
6月180186
7月17318310
8月177180
9月182174△8
10月175175
11月163168
12月151159
この年齢層の正社員の数は増えていると考えていいでしょう。ちなみに2016年の1月は169万人で13万人増加です。企業は若年層での人的資源の蓄積を始めていると考えていいと思います。 当然のことですが彼ら、彼女らの賃金は正社員の中では低く、その人数の増加は正社員の平均賃金を引き下げることになります。 人口に対する比率も見てみましょう。 人口に占める正社員の割合(%)
2014年2015年
1月43.044.31.3
2月43.546.32.8
3月43.442.5△0.8
4月50.351.61.4
5月52.153.21.1
6月50.051.71.7
7月47.750.42.8
8月49.350.31.0
9月49.549.0△0.5
10月47.447.60.1
11月45.245.80.6
12月42.744.51.9
こちらでも改善が見られます。なお、2014年、15年を見る限り、この率は季節的に変動するようです。学卒者が採用される年度初めの4月、5月が一番高くそれ以降下がる傾向にあります。下げ幅は意外に大きく、2014年の5月と2015年の3月を比べると9.6ポイントの低下です。採用されても早期に離職する人がいるからだと思われます。 ちなみに2016年1月は46.4%で2.1ポイント前年同月より高くなっています。前年5月からの落ち込み幅も小さくなっています。 なお、この比率を人口に対するものにしたのは、通学の傍ら仕事という人の割合が意外に大きく、しかも月によって大きく変動するからです。 2015年12月では通学と通学の傍ら仕事を合わせて94万人、人口比26.3%でした。人口の7割強が通学しているか正社員であるということになります。なお、正社員であって大学なり大学院への通学の傍ら正社員という人もいるでしょうが、極めてまれだと思われますのでこの比率で考えていいと思います。 人気blogランキングでは「社会科学」の11位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング