2015年10月になってもまだ男の普通の仕事は足りないが

10月分の労働力調査が発表になりました。 働き盛りの男性の就業率は次の通りです。 10月の男性の年齢階級別就業率(%)
年齢1997年2008年2015年97年との差08年との差
25~34歳93.590.290.5△3.00.3
35~44歳96.093.993.0△3.0△0.9
45~54歳95.493.393.1△2.3△0.2
徐々に改善してきていましたが、25歳から34歳では、ようやくリーマンショック前までの水準を回復しました。「2015年9月になってもまだ男の普通の仕事は足りないが」でも書きましたが、雇用情勢が改善するときには、若い層から改善することが多く、今回もそうなっているようです。昨年12月以来出生数が増加し、「6月も出生数は増加」しているのもこれが影響しているのかもしれません。 それにしても7年もかかってようやく元の水準です。この間この年齢層の人口は減っているので、職についている人数という観点から見ると、減っています。金融危機前までの回復が次の目標です。 45歳から54歳もリーマンショック前にかなり近づいてきています。やや遅れているのが、35歳から44歳層です。就職氷河期世代でしょうか? 10月の男性の人口と仕事の不足(万人)
年齢2015年の人口1997年2008年
25~34歳70521△2
35~44歳91729
45~54歳84119
25~54歳2,46369
改善がゆっくりと続いた結果、リーマンショック前の就業率を回復するためにに必要な就業者は、8万人分(9月は11万人分)になりました。金融危機前を目指すなら69万人分(9月は60万人分)です。大体、2.8%ぐらいです。 「2015年8月になってもまだ男の普通の仕事は足りない」で、「最近の動きに幻惑されて、雇用拡大の手を緩めるべきではありません。」と書きましたが、意見に変わりはありません。完全雇用になるまではまだまだ先があります。 女性の就業率が上がったことによって、両性を合わせると就業率は上がっています。完全雇用だと考えている方は、男性にも目を向けてみてはどうでしょうか? 人気blogランキングでは「社会科学」の13位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング