人的資本の調整 生

人的資本の根本は人口です。人的資本が不足すると、人口が増え不足が回復すると単純に考えていいでしょうか?s販売して利益を得ることを目的として生産される商品であれば、需給がひっ迫し、価格が上場すればコストとの差である利益が増えますので、企業が生産を始めたり、増やしたりします。そもそも人間を企業が生産することはできませんし(奴隷制が認められていたり、人造人間ができるようになったりすれば別ですが)、人間は商品ではありませんから、需要超過であれば、生産が増えるとはいえません。普通の市場メカニズムとは異なる世界です。 それでも景気がいいときは、子供を生み育てるのに適した環境であるとはいえるかもしれません。親の雇用や所得が現在安定していて、将来も安定していると思えば、子供を作って、育てようという気になるかもしれません。また、生まれた子の将来が明るいと思えば、やはり、子供を作る気になるかもしれません。 しかし、将来の展望がよいと信じられるようになるためには、かなりの期間労働市場がタイトになっている必要があると考えるべきでしょう。すると、人的資本が不足し始めて、労働市場がタイトになってしばらくたたないと、結婚・出産は増えません。 「人的資本の調整」が、ゆっくりとしか進まない重要な理由の一つです。 なお、景気が回復し、低賃金労働力が不足し始めるとすぐに「外国人労働者を受け入れよう。」という声が高まり、実行される可能性が出てくると、労働者の将来展望は暗くなります。出生率を引き上げようとするなら、このような政策を提言するのも、実行するのもやめておいた方がいいでしょう。 人気blogランキングでは「社会科学」の番外でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング