保育サービス需要の変動

出産後の女性の常勤サバイバル率」と同じ調査から、もうひとつ分かることがあります。それは1年で保育サービスの利用に対する希望と実態がかなり変わることです。概況(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/shusshoujib/03/dl/gaikyo01.pdf)の表3にあります。

まず1年前、お子さんが1歳半のときは、保育サービスを利用されていた方は30.9%、していなかった方は68.9%でした。1年たって2歳半になると、利用している方は39.7%に増え、利用されていない方は60.2%に減ります。単純に増えているわけではありません。

利用されていた方を100%として、そのうち93.2%は利用を続けられているのですが、6.8%は利用をやめられています。やめられたうち約半数、3.1%は「必要がない」となっています。仕事か家庭の事情の変かでしょうか?

より大きな変化があったのは1年前に利用されていなかった方です。このかたがたを100%とすると現在利用されている方が15.8%あります。お子さんが大きくなったので働きに出たいといった事情が想定できます。

利用されていなかったかたがたのうち73.8%は「必要がない」とされていました。これを100%とすると、現在は11.2%が利用されており、利用したいと考えている方が、7.8%あります。現在も必要がないとされているのは75.1%です。

「必要がない」わけではなく「利用したい」と考え、「サービスに空きがない」ので利用できなかった方を100%とすると39.6%が現在は利用されています。2歳になって枠が空いたのか、順番が来たのか、そのあたりはよくわかりません。施設が整備された可能性もあります。また、現在は「必要がない」という方が20.2%います。引き続き「サービスに空きがない」ので」利用できていない方は26.6%です。

こういった細かな変化をとらえられるのがこの調査の特長です。

保育所、幼稚園などは来年度から大きな制度変更があります。保育サービス需要を見極めるのはかなり難しいことのように思われます。

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