フルタイム労働者の変化

宿泊業、飲食サービス業のフルタイム労働者比率上昇」と書いたのですが、よく読んでみると、1月にはパートタイム労働者の多い他の産業でも変化が表れていました。 パートタイム労働者の人数が一番多いのは卸売業、小売業です。1月に367万人います。5人以上の事業所の数字です。 労働者数の増加率(%)
期間フルタイム労働者パートタイム労働者
2013年12月△1.21.2
2014年1月0.4△0.4
12月にはフルタイム労働者が減ってパートタイム労働者が増えていましたが、1月にはわずかではありますがフルタイム労働者が増え、パートタイム労働者が減っています。逆転しているのです。 ただ、30人以上の事業所に限るとこんな数字です。 労働者数の増加率(%)
期間フルタイム労働者パートタイム労働者
2013年12月△2.0△0.2
2014年1月△1.6△0.4
フルタイム労働者は、1月も減っています。なお、フルタイム労働者の減少率が小さくなっているのに対して、パートタイム労働者の減少率は大きくなっています。相対的に言えばフルタイム労働者の増加率が高くなっているといえます。 二番目は飲食サービス業等で、311万人ですが、これは省略します。 三番目は、医療、福祉で、185万人です。 労働者数の増加率(%)
期間フルタイム労働者パートタイム労働者
2013年12月1.86.4
2014年1月2.54.4
フルタイム労働者の増加率よりパートタイム労働者の増加率のほうが高いことに変わりはありませんが、フルタイム労働者の増加率は高まり、パートタイム労働者の増加率は低下しています。 30人以上に限るとこうなっています。 労働者数の増加率(%)
期間フルタイム労働者パートタイム労働者
2013年12月2.34.2
2014年1月1.84.7
ここでは、パートタイム化が加速しています。 4番目がその他のサービス業です。113万人です。 労働者数の増加率(%)
期間フルタイム労働者パートタイム労働者
2013年12月2.9△1.3
2014年1月2.51.8
この産業では、フルタイム労働者の増加率が低下し、パートタイム労働者が減少から増加に転じています。 最後が製造業で、112万人です。 労働者数の増加率(%)
期間フルタイム労働者パートタイム労働者
2013年12月△1.85.4
2014年1月△1.65.8
フルタイム労働者の減少率は低下しています。同時にパートタイム労働者の増加率も高くなっています。 まとめると、卸売業、小売業、飲食サービス業等という、パートタイム労働者の人数が多くて、消費者に直接接する、働く場所が町中である産業でフルタイム労働者の割合が高まり始めているといえるでしょう。2月以降の動きを見ていきたいと思います。 人気blogランキングでは「社会科学」の26位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング