銀行の税金 21年度中間決算

銀行の税金 20年度中間決算」の続きで21年度中間決算です。 詳しい事はこちらをご覧ください。 http://www.zenginkyo.or.jp/stats/year2_01/details/cont_2009_interim.html 経常利益は1兆円には届きませんでしたが、金融危機で大打撃を受けた20年度決算よりははるかにましです。もっとも20年度も中間決算までは、それほど悪くなかったので、これから3月末まで世界経済が静穏に推移することを祈りましょう。 銀行の利益(億円)
経常利益純特別利益税引き前当期利益
15年度5,1264,7959,921
16年度19,0177,01826,034
17年度47,50411,78259,286
18年度43,1154,27747,393
19年度34,497△48834,009
20年度△16,0963,119△12,977
19年度中間13,46287618,512
20年度中間4,1732,6086,781
21年度中間9,93492010,855
法人税、住民税、事業税は、減りました。残念です。法人税等調整額がプラスになり、繰り延べ税金資産はこの分減少したはずです。 利益・税など(億円)
法人税など(A)調整額(B)当期純利益仮定(A)+(B)
15年度1,63616,083-7,79917,719
16年度1,88911,20312,94113,092
17年度3,00814,24042,03717,248
18年度4,9688,43933,98013,407
19年度5,4277,33521,24612,782
20年度3,4153,564△19,9566,975
19年度中間3,2233,10212,1866,325
20年度中間2,280△3234,8242,603
21年度中間1,8912278,6862,118
繰り延べ税金資産は、減少して、ほぼ19年度末の水準に戻りました。自己資本に占める割合も19年度末とほぼ同じです。資本の質は改善したと言えるでしょう。20年度の-を何とか取り返した格好です。 銀行の資産(億円)
繰延税金資産資本割合
15年度289,611
16年度58,600314,35818.6%
17年度32,337373,0728.7%
18年度24,786400,3486.2%
19年度39,114348,33811.2%
20年度50,554289,67617.5%
20年度中間49,366326,79415.1%
21年度中間37,594351,17110.7%
(注)ここでいう繰り延べ税金資産は、全国銀行協会が発表している「全国銀行総合財務諸表」の資産の部の繰り延べ税金資産ものです。 繰り延べ税金資産がなくなり、さらに、税法上の繰り越し損失がなくなれば、銀行の納税額は急増するはずですが、なかなか道は遠いようです。経済の安定を維持し、銀行の体質が改善するのをじっくり待つほかありません。 人気blogランキングでは「社会科学」の16位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング