かわいそうな大阪府
最近何かと話題を呼んでいる大阪府。
少し前の資料を調べていて面白いこと(大阪府にとっては面白くないことでしょう。)に気がつきました。
職業の話です。専門的・技術的職業従事者、管理的職業従事者というと、硬いですが、お医者さんや技術者、社長や部長、課長さんたちです。こういう人たちは、相対的に所得が多く、したがって、住民税など税金を都道府県や市町村に払ってくれる人たちです。
平成12年の国勢調査によると大阪府で働いているこういう職業の人は、777,719人いました。ところが、なぜかこの人たちの多くが大阪府に住んでいないのです。よその府県に住んで大阪府で働いているのです。逆に大阪に住んで他の府県で働いている人もいるはずですが、数が違います。
こういう職業で大阪府に住んでいるのは、660,303人。大阪で働いてる数より117,416人も少ないのです。6人に1人の割合です。
大阪府が経済振興策をとっても、高給取りは大阪で働いて、税金は他府県に行ってしまいます。大阪府はかわいそうです。
当然ながら、大阪府の隣で、この関係が逆になっている県があります。自分ところの県民が大阪で働いて、高給を取り、多額の税金を収めてくれるのです。それはどこでしょう。
まず、数では兵庫県です。こういう職業の人は、兵庫県では389,344人しか働いていません。でも、住んで税金を払ってくれるのは、448,739人もいます。59,395人分得をしています。割合では15.3%です。
割合では、どこでしょう?京都府と思われた方もいるかもしれませんが、違います。奈良県です。
88,749人しか働いていないのに、住んでいるのは、127,722人です。38,973人の超過です。割合では43.9%。いいですね。
なぜこんな現象が起こるのでしょう?
推測ですが、多分、高級、あるいは準高級住宅地が大阪府には少ないのではないでしょうか?芦屋市は兵庫県です。ほかにもいい住宅地が大阪府からの交通の便のいいところにあるのではないでしょうか?きっと、奈良県も高級住宅地があるのでしょう。
大阪府の財政再建のためには、迂遠ですが、金持ちが住んでくれるような条件を整備したほうがいいのではないでしょうか?
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