福祉労働者の賃金

「のに」ではなく「ので」です。」にシーラカンスさんから、こんなコメントをいただきました。 保育士さんとか介護士さんとか看護師さんとかいう重労働には、もっと多くの賃金を支払うべきではないのか、って。「私には到底できなさそうだ」と思えてしまうあの尊い重労働をしている人には、もっともっと払ってもいいんじゃないのかって。なんでこういう尊い労働が低賃金?もっと引き上げる仕組みを作るべきではないのか、ってよく思うのです。 フルタイムの保育士、福祉施設介護職員、看護師の賃金や労働時間、年齢こんな風になっています。平成18年の賃金構造基本統計調査(wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/data-rou4/data18/30401.xls)です。比較のために大卒初任給(wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/data-rou4/data18/30801.xls)も付け加えておきます。 職種別賃金(才、時間、千円)
職種年齢月労働時間所定内給与
看護師36.2162282.6
保育士32.8171211.2
福祉施設介護職員36.0166201.5
大卒初任給196.3
なぜ、賃金が低いかというと、いろいろ考えられるのですが、いくつかあげてみると。 こういう仕事は、「重労働」であることは確かだけれど、普通の主婦がやっている(いた)仕事で、「私には到底できなさそうだ」とは思ってもらえないというのがひとつ。さすがに看護師さんの仕事はできないと思われているでしょうが。 「尊い重労働をしている人」は、それが生きがい、報酬になっているんだから賃金は高くなくていいんじゃないのと思われている気配があります。 そして、これらの職種の賃金は税金や保険料でまかなわれています。世間ではそういう労働者は高い賃金を要求すべきではないという感覚があるかもしれません。 また、賃金引上げは税金や保険料の引き上げにつながります。政治家の立場では、「もっと引き上げる仕組みを作る」と選挙に負けてしまうという事情もあるのかもしれません。 市場のメカニズムが働く余地はあまり大きくないので、政治で決まることになります。国民が賃金引き上げるべきだと考えるかどうかが決め手でしょう。 人気blogランキングでは「社会科学」の42位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング