構造は循環と独立か?

労務屋さんのこのブログ(http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20060830)を読んでつらつらと。

長期フィリプスカーヴが垂直で、短期のそれが右上がりであるとするモデルで、通常自然失業率は循環的失業率とは独立の安定した要因によって決まっていてそう簡単には変化しないと考えてられているらしい。

経済のそして失業の循環的な動きは、外生的なショックによっても起こりえる。するとマイナスに働く外生的なショックによって景気が後退して、失業率が上昇し、それから自然失業率に向かって回復しているときに、再びマイナスに働く外生的なショックが発生し、ということを繰り返し結果として長期的に失業率が高止まりすることはあり得る。1997年以後のように。

このとき、長期にわたって失業を続けた労働者が、労働能力を向上させることができず、逆に能力を低下させるとこともあり得る。ちょうど25-34歳層のように。するとこれらの労働者がいつの間にか構造的失業者になってしまうかもしれない。つまり自然失業率が上昇してしまう可能性がある。

時間は一方向にしか流れないのだから。「ダンカンを起こしてくれ。戸をたたいて起こせるものなら。」

だとすると、景気循環には一喜一憂せず、という政策には無理があるのではないか。

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