「
銀行の税金 その2」の結果の中間報告です。
2006年3月の主要銀行の決算が発表されました。3大金融グループの
繰り延べ税金資産の変化と
法人税等調整額の結果をご紹介します。なおグループ(連結決算)で見ていますので、銀行以外のグループ企業も含まれています。
繰り延べ税金資産(億円、%)年 | 三菱UFJ | みずほ | 三井住友 | 2005年3月末 | 16,075 | 10,369 | 15,982 |
2005年度中の増減 | △9,024 | △6,133 | △5,465 |
2006年3月末 | 7,051 | 4,236 | 10,516 |
17年度のように利益がでるかどうか分かりませんが、三菱
UFJとみずほは、うまくいけば18年度末には、
繰り延べ税金資産がなくなるかもしれません。そうすると19年度には通常ベースで
法人税などを支払うことになります。税収が増えるわけですから、歓迎です。三井住友は、少し遅れそうです。
(なお、この表の額は繰り延べ税金負債を相殺する前のものです。)
法人税等調整額(億円、%)年 | 三菱UFJ | みずほ | 三井住友 | 2005年3月期 | 4,891 | 2,353 | 529 |
2006年3月期 | 5,250 | 1,850 | 2,269 |
3グループ合計すると、9,369億円になります。過去のつけは大きいと言わざるを得ません。もっとも、この額が大きいからこそ、
繰り延べ税金資産が減っているのですから、やむを得ません。3グループ以外にも銀行はあります。全部合わせれば、1兆円は軽く超しているはずです。(
全国銀行協会が資料を纏めてくれるはずですから、発表があればまたご報告したいと思います。)
今後も景気を維持することが、税収を増やす一番確実な方法です。税率を上げなくても相当な税収が見込めるのでから。
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