高齢者はなぜ働くのか? その3

EE その2」について の続きです。 高齢者はなぜ働いているのか?男性はなぜ、女性より働いているのか? ごく普通の答えになります。生計を立てるためです。 まず、客観的なデータから見ていきましょう。高齢者は、どのようにして収入を得ているのでしょう。金利や配当、地代などもあるでしょうが基本的には働いて収入を得るか、あるいは年金でしょう。 では、その状況はどうなっているのでしょう?
収入の構成(%)  男性
年齢就業就業+年金年金どちらもなし
55~59歳87.92.23.68.5
60~64歳23.045.826.74.4
65~69歳3.645.848.71.8
収入の構成(%)  女性
年齢就業就業+年金年金どちらもなし
55~59歳59.23.03.634.2
60~64歳17.724.636.721.1
65~69歳2.526.067.14.4
ご覧の通り、ほとんどの男性は働いて収入を得るか、年金を受け取るかしています。どちらもないという男性の割合はごくわずかです。生活するためには収入が必要ですから。 では、なぜ、女性にはどちらもないという方の割合が高いのか?答えは次の二つの表を見ていただくと分かります。
主に配偶者の収入が生活の収入源となっているものの割合(%)
年齢
55~59歳4.868.0
60~64歳4.964.7
65~69歳4.051.5
主に自分の収入が生活の収入源となっているものの割合(%)
年齢
55~59歳88.323.4
60~64歳89.125.1
65~69歳88.633.6
女性の場合には、かなりの方が、配偶者、つまり夫の収入に依存しているのです。最も、夫が働けるのは内助の功のおかげという面もあるでしょう。一方、男性は自分で稼がなくてはなりません。なお、当然配偶者のいない方もこの中に含まれています。 では、夫がいなくなったりするとどうなるか?
主に子供の収入が生活の収入源となっているものの割合(%)
年齢
55~59歳1.53.4
60~64歳1.85.9
65~69歳4.810.5
年齢が高くなると子供の収入に頼る方が増えてきます。特に女性に顕著です。 さて、主観的な判断です。働いている方にその理由を聞くとこうなります。 次の表が就業者のうち経済上の理由で働いているものの割合です。
就業者のうち経済上の理由で働いているものの割合(%)
年齢
55~59歳91.772.4
60~64歳71.867.1
65~69歳60.355.3
では、今後年金の支給開始年齢が引き上げられていくとどうなるのでしょうか。60歳から64歳が問題です。生活するためには収入が必要であり、その収入を働くことか年金に頼っているとき、年金がなくなれば、働くほかありません。 基本的には60歳から64歳の方、特に男性の働く割合は高まっていくものと思われます。 人気blogランキングでは「社会科学」の40位でした。クリックしていただいた方、ありがとうございました。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング