「派遣労働者の謎 その2 年収300万円稼いでいるか?」について

派遣労働者の謎 その2 年収300万円稼いでいるか?」に対して「年収」さんからコメントをいただきました。

少し長くなるのでここで、お返事をします。

まず、私は、多分、派遣労働者の処遇は社会保障や企業内の福利厚生の面で正社員の処遇に劣っているだろうと予想しています。

また、雇用が不安定なことにより住宅ローンの借り入れなど様々な不利があるだろうとも思います。

単年度の年収だけではなく、生涯年収も重要だということにも異論はありません。

ただし、「単年度の年収にはほとんど意味がありません。」というご主張には賛成できません。基本的な衣食住は毎年の収入で賄われているからです。生活をしていく上で年収は重要です。

実は、派遣労働者について退職金、企業年金、公的な医療、年金年金など多面的に捉えた信頼できる統計がないまだ公表されていないというのが基本的な問題です。どの程度の格差があるのかもよく分かっていないのです。

あの記事は、このような条件の下で、入手できる範囲で、できるだけ客観的なデータを紹介しようとした試みであるとご理解いただければ幸いです。

あの記事をご覧になった方は、年収さんのご指摘のような問題があることも頭に入れておいておかれるといいと思います。

なお、派遣労働者に関するある程度の統計が、整備されつつありますので、もう少しはっきりしたことが分かってくるのではないかと期待しています。