女性の結婚と仕事

「辞めないためには辞めないこと」について」で、結婚したいと思っている人の方が、結婚しやすいと書きました。

では、次の疑問。

結婚しても仕事を続けたいと思っていると仕事を続けやすいのでしょうか?

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/judan/seinen03/kekka1-2.html

表4を見てください。

この1年間に結婚した女性が1年前に結婚後の仕事についてどう考えていたか。そしてどうなったか。

「結婚した後も続ける」と思っていた女性が59%、「結婚を機にやめる」と思っていた女性が20%。およそ3対1ですね。

これは、単純に女性の仕事一般についての意識ではなく、自分がそのとき就いていた仕事についての意見です。いい仕事に就いていたら、続けたいと思うでしょうし、ひどい職場なら「結婚して辞めてやる!」となるでしょう。

さて、結婚してからどうなったか。

「結婚した後も続ける」と思っていた女性の66%が同一就業継続です。

「結婚を機にやめる」と思っていた女性の57%が離職しています。

希望通りになっているのですが・・・。

ちょっと考えないといけません。「結婚した後も続ける」と思っていた女性が全員結婚したわけではありません。極端な例ですが、「結婚しても続けるつもりの女性のうち、結婚しても仕事を続けられる見込みが立った人が結婚した。見込みの立たなかった人はあまり結婚しなかった。」のかもしれません。

もしそうなら、「結婚しても続けると思っていた女性で、実際に結婚した人だけ」に限ると、「ほとんどの人は望みが叶った。」ことになります。でも、仕事を続けたいと思っていた人のうち結婚しなかった人は望みが叶わなかったことになります。

今、書いた部分を読み返してみると、わかりにくいですね。ややこしいので例を作ります。

60人が「結婚したい」、そして、「結婚しても仕事を続けたい」と思っていたとします。

このうち5人が「結婚しても仕事を続けられる見込みがたち、パートナーも見つかって結婚した。」とします。

残りの55人はそのような見込みがたたない女性です。このうち、1人だけがすごくいいパートナーが見つかったので、仕事を続けるのを断念して、結婚したとします。残る54人は、初志貫徹、結婚しなかったとします。

60人のうち、望みが叶ったのは5人だけです。10%まで行きません。

でも、結婚した人だけを取り出すと6人のうち、5人が「結婚しても仕事を続ける」という望みが叶ったことになります。80%を越えます。

66%という数字、少し注意して読む必要があります。

ただ、でも、しかし、こう割り引かなければならないにしても、66%はかなりいい数字ではあります。今回望みが叶わなかった人も次の1年で望みが叶うという希望は十分にありますし。

余談ですが、この調査は同じ人を追いかけ続けるので、10年か15年ぐらいたつと「結婚したい」、「結婚しても仕事を続けたい」と思っていた人がどうなったか、これが分かるはずです。「結婚を機に辞めたい」と思っていた人がどうなったかも。是非、調査への回答を続けていただきたいものです。

閑話休題。では、仕事を続ける上で重要な、周りの理解と結婚の関係は?これが次のテーマです。

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