労働力人口は減り続けている。

 日本人男性に続いて、労働力人口の動きを。

 「労働力人口」というのは、現に働いている人(「就業者」といいます。)と働いていないが働けて、仕事を探している人(「完全失業者」といいます。)を合計したものです。

 前提として、15歳以上の人間の中で考えます。

 15歳以上の人口のうち労働力人口の割合を「労働力人口比率」といいます。

 以上が前置きで、実態はこうです。

 http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/zuhyou/054bh02.xls

少し、解説します。

 15歳以上人口は、16年までは増え続けています。

 労働力人口は、平成10年(1999年)の6,793万人をピークに減り続けています。21世紀に入って増えたことはありません。

 労働力人口のうち、現に働いている「就業者」は平成9年(1998年)の6,557万人をピークに減り続け、平成15年(2004年)には、6,316万人まで減りました。平成16年(2005年)には、13万人増えて、6,329万人になりました。

 労働力人口比率は、平成9年(1998年)の63.7%をピークに減り続け、平成16年(2005年)には、60.4%となっています。近いうちに60%を切るかもしれません。

 15歳以上人口が増えても労働力人口が増えないのは、一つには、引退する高齢者が増えていること、もう一つは、同じ年齢でも以前ほど働こうとしなくなったことがあります。

 次のデータの表1をご覧いただくと、その低下の動きが分かります。

 http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/01.htm

  特に若い人でこの割合が減っています。これを「働く意欲がない」と決めつける向きがあるのですが、一概にそうは言えないだろうと思っています。

 これについては、

「意欲のない若者」増加」をご覧ください。

 なお、65歳以上でも労働力率が大幅に低下していますが、多分、年金に長く加入していてそれなりの額を受け取り、働かなくてもよくなった方がいること、農業などに従事する方が減ったこと、景気が悪くてとうてい働き口がないと考えて、仕事を探すのを止める方が増えたこと、65歳以上でも年齢の高い方の割合が増えたことが原因でしょう。

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