賃金構造基本統計調査が発表されたので、少し
中途採用者の賃金について。
この調査では性、年齢、学歴、勤続、産業、企業規模別の所定内給与が示されています。学校を卒業してから何年かたった年齢の勤続年数0年(1年未満という意味です。)の賃金は中途最小者の最初のころの賃金と考えることができます。
そこで、大卒で25歳から29歳と30歳から34歳の所定内給与を調べてみました。標本調査ですから誤差がありますし、サンプルサイズが小さいと誤差が大きくなりがちです。そこで25歳から29歳と30歳から34歳の賃金の単純平均で計算をしました。男女差がありますので男女別にしました。また、企業規模計、産業計の値です。
大卒・大学院卒、勤続0年6月の所定内給与(千円)、指数年 | 男性給与 | 指数 | 女性給与 | 指数 |
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2010年 | 272.1 | 100 | 241.9 | 100 |
2011年 | 286.5 | 105.3 | 248.7 | 102.8 |
2012年 | 265.2 | 97.5 | 250.8 | 103.7 |
2013年 | 271.5 | 99.8 | 239.2 | 98.9 |
2014年 | 267.6 | 98.3 | 244.5 | 101.1 |
2015年 | 272.0 | 99.9 | 251.8 | 104.1 |
2016年 | 287.2 | 105.5 | 256.5 | 106.0 |
中途採用の場合、市場での賃金や社内にいる同じような社員の賃金などを考慮しながら決めるのでしょうが、
変動がやや大きいという印象があります。サンプルサイズの小ささも影響しているでしょう。
それでも2016年はかなり上がっていたようです。新卒を取れなくて、若い年齢の
中途採用を増やした結果でしょう。景気が回復し、採用が増えて
労働市場がタイトになると、次に周辺部分の賃金が上がりだすという一例だと思われます。
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