「人手不足(?)の原因を見極めよう」 その3

「人手不足(?)の原因を見極めよう」 その2」の続きで、やはり、9月3日の日経新聞から。 建設現場の人手不足は深刻だ。特に足りないのが、建物の構造部をつくるコンクリートの型枠工や鉄筋工、とび職といった「建設躯体工事の職業」。(中略)建設分野に人が集まらない理由は、過去20年間で労働環境があまりに悪化したからだ。1996年度まで80兆円前後で推移していた建設投資は、景気低迷と公共工事削減で10年度までに42兆円に半減した。(中略)しわ寄せは現場の職人に集まった。10年には型枠工、鉄筋工とも賃金水準が年収200万円近くまで下落。交通費や道具代もほとんど自腹だ。若い人ほど将来を悲観して建設業に見切りをつけた。(中略)日本型枠工事業協会の昨夏の調査によると、関東地区で型枠技能工の雇用保険の加入率は18%、厚生年金はわずか12%にとどまる。「」 若者が働きたくても社会保険にも入れない業界では親が止める。月給制や週休2日の確保も不可欠だ。」 年収200万円で、社会保険(医療、年金)にも入れないような労働条件で働いていたわけです。労働条件を引き上げるのが、当然で、そうしないと人が集まらないというのを人手不足というのでしょうか。そして、労働条件低下の背景には公共事業の削減などがあったのです。需要を急激に減らしたことこそ、人手不足(?)の原因です。 人気blogランキングでは「社会科学」の番外位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング