「不可解なジェンダーギャップ指数・女性の就業率」記事の謎が解けました。

不可解なジェンダーギャップ指数・女性の就業率」について元のデータに当って調べてみました。 元のデータは、World Economic Forum の  「Gender Gap Report 2013」です。236ページが日本のデータです。 日本経済新聞の記事には二つおかしなところがあります。 まず、元のデータは Labour Force Participation です。これは記事で訳されている就業率ではなく労働力率です。翻訳の誤りではないかと思います。 労働力率(労働参加率)は、人口のうち就業者と失業者を合わせたものの割合です。就業率は、人口のうち就業者の割合です。異なる概念です。 次に数字ですが、元データでは男女比は74になっています。なお、男性の労働力率は85%、女性のものは63%となっています。 推測ですが、記事を書くとき、男女比を書くつもりで、男女比7464と書き間違えてしまったか、男女比を示すつもりはなく、男女比をとらずに女性の労働力率63%をそのまま使ってしまったかどちらかではないかと思います。後者の可能性が高いと思います。 ただ、これでは、記事にある「経済分野での平等度を示す主な指標」とは言えないでしょう。元のレポートの通り男女比74を使ったほうがよかったと思います。 これで、一応謎は解けたと思います。 なお、正しい74にすると記事の図ではアイスランドノルウェイ、中国に次ぐ4位になります。ドイツ、英国、米国を上回ります。 人気blogランキングでは「社会科学」の29位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング