「アベノミクスと財政再建」の補足3 外貨準備

アベノミクスと財政再建

で書いた効果に加えて、もう一つ大きな要素があります。国の持つ外貨準備の円でみた場合の評価益です。

外貨準備には様々な構成要素がありますが、中心は外貨で4月末で1兆1,885億ドルあります。この外貨を買うための円を調達するために国は政府短期証券というものを発行しています。政府短期証券は外貨を買うため以外にも発行するのですが、中心は外貨を買うためです。3月末で、115兆2,677億円発行しています。

外国為替市場に円買い介入すると、外貨を売った代金で政府短期証券を買い戻すことになります。いまだと、1ドル=100円位で外貨を売ると、すべての政府短期証券を買い戻すことができます。ドルが高くなり円が安くなると、政府短期証券を買い戻して、おつりがくることになります。

12年末には1ドル92円だったので、現在は10円ほど安くなっている勘定です。外貨の評価益は、12兆円ほどです。25年度の建設国債の発行予定額が6兆円に満たないことを考えると、大きな額です。

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