「
「アベノミクスと財政再建」の補足2 24年度の法人税」で取り上げた
法人税と並んで重要な税が
所得税と消費税です。3月までの実績を見てみます。
まず、
所得税から。
所得税額(100万円) | 23年度当月 | 23年度累計 | 24年度当月 | 24年度累計 |
---|
3月 | 429,488 | 11,456,509 | 540,524 | 11,734,905 |
4月 | 1,957,166 | 13,413,675 | - | - |
5月 | 62,517 | 13,476,192 | - | (予)13,601,000 |
3月は、かなり高い伸びになっていますし、3月までの累計額も、前年度を2,780億円ほど上回っています。5月の税収はごくわずかなので、4月が順調であれば、見積もりを3,000億円ぐらい上回るのではないでしょうか。
次に、消費税。
消費税額(100万円) | 23年度当月 | 23年度累計 | 24年度当月 | 24年度累計 |
---|
3月 | 528,038 | 7,567,044 | 521,605 | 7,621,835 |
4月 | 1,078,591 | 8,645,635 | - | - |
5月 | 1,550,332 | 10,194,597 | - | (予)10,316,000 |
こちらは、3月の実績は前年度を下回っていますが、累計では380億円ほど上回っています。1月以降の消費はかなり堅調なので、見積もりを下回ることはないでしょう。
参考までに、
法人税も、もう一度載せておきます。
法人税額(100万円) | 23年度当月 | 23年度累計 | 24年度当月 | 24年度累計 |
---|
3月 | 213,794 | 5,100,962 | 222,234 | 5,431,091 |
4月 | 427,440 | 5,528,402 | - | - |
5月 | 3,823,024 | 9,351,426 | - | (予)8,992,000 |
こうしてみると、正確に見積もりやすい方から並べると、消費税、
所得税、
法人税の順番の様です。
法人税は基本的には企業の利益によりますし、繰越損失などの影響もうけるからやむを得ないでしょう。24年3月期決算を22年12月に見積もるのですから、差が出やすいのは仕方がありません。
しかし、このような狂いは支出にも影響しますし、
国債発行額にも影響します。税収が増える場合にも問題ですし、減る場合はさらに深刻な問題になります。望ましくないことは確かです。たとえば、
所得税の34%、消費税の29.5%、
法人税の34%は
地方交付税として
地方公共団体に支払われます。できれば、X年4月5月の
法人税収をX年の歳入とすることが望ましいです。それであればX-1年の12月にX年の3月の
法人税収を見積もればいいのですから。3か月先のことなら予想はずっと立てやすくなります。1回だけ4兆円ほど
国債を発行して、
法人税の帰属年度を変更したらどうでしょうか?
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