赤字国債を発行しなければ。

赤字国債はできれば発行しないで済ませたほうがいいでしょう。発行しない場合の財政を考えてみました。

政府の23年度予算での歳入の見積もりでは、税収が40兆9千億円、その他の収入が7兆2千億円、建設公債が6兆1千億円、合計54兆2千億円が赤字国債を発行しない場合の歳入です。

必要不可欠な、言い換えればカットの仕様がない歳出の筆頭は国債の償還利払いのための費用です。払わなければデフォルトになるので払わなければなりません。万一デフォルトになれば、国債を大量に保有している日本の銀行の信用はがた落ち、日本発の国際金融危機になってしまいます。もっとも、国債整理基金の残高が十分であれば、一部をそこから払うことにして、カットできないことはありません。それでも信用は落ちるでしょう。この費用、国債費が21兆5千億円。残りは32兆7千億円です。

次が、地方交付税交付金等でしょう。国から金を回さないと貧しい地方自治体はやっていけません。小学校を閉鎖するというわけにはいかないでしょう、これが16兆8千億円。残りはわずか15兆9千億円しかありません。

これ以外の歳出予算額は54兆1千億円です。この支出を15兆9千億円に削るためには,歳出を7割カットしなければなりません。カットが困難な社会保障関係費だけでも28兆7千億円必要です。

法律国が支出しなければならないと決められたものはかなりあります。これは国会が決めたことです。国会が増税も認めず、赤字国債を出すことも認めないとなれば、矛盾が発生してしまいます。

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