銀行の税金 22年度中間決算

「銀行の税金 21年度中間決算」について」の続きです。 全国銀行協会から22年度中間決算の状況が発表されました。119行のベースです。21年度決算は120行だったので、下の表は少し接続が悪くなっています。 経常利益は2兆円に迫っています。税引き前の当期利益は2兆円を超えました。21年度1年間の8割ぐらいです。 銀行の利益(億円)
経常利益純特別利益税引き前当期利益
15年度5,1264,7959,921
16年度19,0177,01826,034
17年度47,50411,78259,286
18年度43,1154,27747,393
19年度34,497△48834,009
20年度△16,0963,119△12,977
21年度24,4571,05725,514
22年度中間19,99380620,799
法人税、住民税、事業税は、21年度の半分ぐらいです。法人税等調整額は半分以上。当期純利益も1兆6,284億円と好調です。 利益・税など(億円)
法人税など(A)調整額(B)当期純利益仮定(A)+(B)
15年度1,63616,083-7,79917,719
16年度1,88911,20312,94113,092
17年度3,00814,24042,03717,248
18年度4,9688,43933,98013,407
19年度5,4277,33521,24612,782
20年度3,4153,564△19,9566,975
21年度3,6483,75018,1167,398
22年度中間1,8632,65116,2844,514
繰り延べ税金資産は、3,441億円ほど減少しました。自己資本に占める割合は7.2%です。18年度末よりは高いですが、20年度に比べると10ポイントも低下しています。資本の質は改善を続けています。 銀行の資産(億円)
繰延税金資産資本割合
15年度289,611
16年度58,600314,35818.6%
17年度32,337373,0728.7%
18年度24,786400,3486.2%
19年度39,114348,33811.2%
20年度50,554289,67617.5%
21年度31,614384,2798.2%
22年度中間28,173390,3267.2%
(注)ここでいう繰り延べ税金資産は、全国銀行協会が発表している「全国銀行総合財務諸表」の資産の部の繰り延べ税金資産です。 繰り延べ税金資産が減り、さらに、税法上の繰り越し損失も解消されてきているようです。税法の改正があると、ややこしい現象が生じますが、22年度は銀行の納税額が増えるでしょう。 今回の決算が好調であったのは、個別の貸倒金引当額と貸出金償却が減ったことが原因の一つです。経済の安定を保つことは、財政にとっても重要です。 今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング